国土交通省は24日、無人駅で障害者がスムーズに乗降できるようにするバリアフリー対策素案をまとめた。車いす利用者の乗降を手助けする係員をあらかじめ配置できない場合、運転士や車掌が列車から降りて介助することなどが柱。年度内に具体的な指針を定める。 運転士らによる介助は、列車の遅延などへの懸念から導入が…
補助を受けて車椅子のままJRを利用する吉田春美さん=大分市の大分駅で2020年9月12日午前11時49分、河慧琳撮影 都市部やその近郊でも加速する駅の無人化を巡り、障害者が移動の自由を守ろうと立ち上がった。大分市で車椅子生活を送る男女3人が、JR九州を相手に損害賠償を求めて提訴することを決意した。「僕が駅を利用しない方が、JRはもうかると思っているんじゃないか。仲間外れにされた気持ちだ」。その一人、吉田春美さん(67)は口にくわえた棒で文字盤を指し示し、疎外感を訴えた。 吉田さんは1歳の時に脳性まひと診断された。25歳から車椅子生活を余儀なくされ、1人暮らしとなった50歳からは24時間、ヘルパーの介護を受けている。言葉をうまく発せないため、プラスチックシート製の50音表を口にくわえた棒で指し示して意思を伝える。
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