東宝は12月15日、国内興行収入歴代1位のアニメ映画「千と千尋の神隠し」の興行収入をこれまでの308億円から316億8000万円に更新した。夏に行ったリバイバル上映の興行収入を上積みした。映画「劇場版 鬼滅の刃 無限列車編」が追い上げる中での数字更新にネット上はざわついたが、東宝は「他意はない」としている。 ジブリ作品をリバイバル上映した背景にはコロナ禍があった。緊急事態宣言が出た4月から5月中旬にかけて全国の映画館は休館を余儀なくされ、6月に営業を再開したものの洋画、邦画を問わず注目作品は軒並み公開を延期。感染予防措置として間隔を開けて座席を販売したこともあり、第2四半期の入場者数は前年比-75.6%まで落ち込んだ。 新作の上映が難しい中、東宝は「天気の子」や「シン・ゴジラ」といった旧作の再上映に活路を見出す。スタジオジブリにも協力を要請したところジブリ側は快諾。スタジオジブリの鈴木敏夫