通常のインフルエンザでは世界で毎年数十万人の人が亡くなるが、それでも経済活動の制限は特別に行わない。それは、インフルエンザによって失うものよりも、経済活動を制限することによって失うもののほうが大きいからである。新型コロナウィルス感染症による死者は現時点で約1万3千人(3/22時点)だが、世界各国が渡航制限、移動制限、店舗閉鎖、イベント中止など経済活動の大幅な制限に踏み切ったのは、そうしなければ経済の悪化によって失うものよりも、感染拡大によって失うもののほうが大きいと判断したためと考えられる。 したがって、新型コロナウィルス感染症に対する経済対策は、経済活動の収縮による損失を可能な限り小さくすることに重点を置くべきだ。新型コロナウィルスの感染拡大による死者を減らすことが出来たとしても、経済的な死者をそれ以上に増やしてしまえば、新型コロナウィルスとの闘いに負けたことになる。 ここでいう経済的な