本人確認せずに他人名義で不正に契約された携帯電話を「飛ばし」と呼ぶ。NTTドコモ(東京都千代田区)の販売代理店を舞台にした携帯電話不正流出事件では、販売店側4人を含む計5人が警視庁に逮捕された。「飛ばし」は契約者と利用者が結びつきにくく匿名性が高いため、詐欺事件や違法薬物取引などに悪用されているとの指摘が絶えない。にもかかわらず有効な対策を講じてこなかったドコモに、捜査関係者から批判があがっている。実態把握は困難 警視庁捜査2課は2月、本人確認をせず不正流出を繰り返した都内2つのドコモ販売代理店の店長ら2人と、不正流出を行わせた無職の弓元真一被告(32)を逮捕。今月25日にも弓元被告を再逮捕した上、都内の別店舗の元店員の女2人も逮捕した。同課は3店舗で計約800台が流出したとみているが、弓元容疑者は調べに対し、「900台くらい不正に入手した」と供述している。 警察庁によると、振り込め詐欺は