米ドルの下落基調が続いている。主要通貨と比べた総合力の指数は3月の高値から約1割下がった。政府債務などの経済実態から計算する理論値は弱含む実勢の相場をさらに下回る。コロナ禍で手厚い経済対策に動き、先進国でも財政悪化が際立つことを映す。感染再拡大で停滞する経済の下支えに一段の財政出動も必要な状況で、ドル安が加速する可能性もある。27日の東京市場で円相場は1ドル=104円前後で推移した。2019年
トルコの通貨・リラの急落が、世界の金融市場を揺さぶっている。エルドアン大統領が米国に対して強硬姿勢を貫き、利上げも拒む構えでいることが、通貨危機に「火に油」を注ぐ構図となっている。各国の株式市場は軒並み下落し、東京でも約2%の下落。通貨安が新興国全体に広がるとの懸念もくすぶる。 「金利は金持ちを富ませ、貧しい者をもっと貧しくする搾取の手段。私が生きている限り、金利のわなには陥らない」 トルコのエルドアン大統領は12日、国内の演説でこう強調し、利上げして通貨安を食い止めることに慎重な姿勢を示した。これを受け、13日の外国為替市場ではさらにリラが売られ、一時1ドル=7リラ台の過去最安値を更新した。 リラ安の原因は、米国人牧師の長期拘束に端を発する米国との対立だ。米トランプ政権は10日、トルコの鉄鋼・アルミへの追加関税引き上げを発表し、リラ売りに拍車がかかった。 エルドアン氏は12日にも演説で対
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