英国のオズボーン財務相は、現在20%の法人税率を15%以下に引き下げる方針を明らかにした。欧州連合(EU)からの離脱決定で一部の企業が国外への拠点移転を検討するなか、国内に引き留める狙いがある。 4日付の英紙フィナンシャル・タイムズがインタビュー記事を報じた。オズボーン氏は時期は示していない。英財務省は3月、法人税率を2020年度に17%にする方針を打ち出している。15%を大きく下回れば、12・5%のアイルランドなどと並ぶ低い税率になる。ただ、9月にも発足する新政権でオズボーン氏が続投するかは不透明で、引き下げが実現しない可能性もある。(ロンドン=寺西和男)