新型コロナ“後遺症”に苦しむ患者たち 私たちが2020年4月から長期取材を続けている聖マリアンナ医科大学病院(神奈川県川崎市)では、去年1月から同病院総合診療科が中心となり、新型コロナウイルス感染症の後遺症外来を設けています。ことし7月までに受診した患者は600名以上。そのほとんどがコロナの軽症者で、中には1年以上にわたって後遺症に苦しんでいる方もいます。症状は、倦怠感、嗅覚味覚異常、呼吸困難、不安、頭痛、脱毛、胸痛、動悸などに渡り、患者は20代から50代が最も多く、全体の8割に及びます。 高校に通っていた10代の女子生徒、さやかさん(仮名)は、後遺症と診断されるまでの3ヶ月間、原因不明の倦怠感、めまい、そして立ち上がっただけで脈が異常に高くなる症状に悩み続けていました。後遺症外来で治療を続けたものの、この春、スポーツ推薦で入学した高校からの転校を余儀なくされました。 8月に後遺症外来での