興行収入が100億円を突破し、日本映画史上まれに見るヒットとなった『君の名は。』。この映画を監督した新海誠氏のこれまでの作品を追っていくと必ず出てくる名前がある。コミックス・ウェーブ・フィルムという制作会社のようだが、新海監督の商業アニメ第一作である『ほしのこえ』以来寄り添うようにその名がクレジットされている。いったいどういう役割で、新海誠氏にとってどんな存在なのか、そして中心となるのはどんな人物なのか。 新海氏が今年突然メジャーデビューし、いきなり映画市場を席巻した鍵はきっと彼らが持っている。大ヒットの謎をどうしても知りたい気持ちに駆られ、つてをたどって同社の代表取締役・川口典孝氏にたどり着いた。 市ケ谷のオフィスを訪ねるとTシャツにジーンズの「代表」の肩書きからほど遠い装いの川口氏が迎えてくれた。話しているとまったく自分を偽る感じがない。たぶん本当にウソがつけない人なのだと感じた。「無
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