政界の動きは目まぐるしく、なかなか追いついていけないうちに、あれよあれよという間にホワエグ断念に追い込まれたようです。 http://www.asahi.com/politics/update/0116/011.html http://bizplus.nikkei.co.jp/genre/top/index.cfm?i=2007011608740b1 http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20070116i215.htm http://www.sankei.co.jp/seiji/shusho/070117/shs070117000.htm http://www.mainichi-msn.co.jp/seiji/kokkai/news/20070116k0000m010170000c.html 主要各紙を並べてみましたが、日経を除き、各紙とも見出しに
思考のスタート地点。まとまっていません。 何度となく考えてもホワイトカラー・エグゼンプションの対象にいわゆる裁量労働制度で成果主義なサラリーマン、特にSIerな人々が入るとは思えない。 もちろん、全てが該当しないと言っているわけではないけれども、裁量労働というのは制度そのものがそもそも間違っていて、実態として裁量の余地があるとしたらそれは仕事の形態ではなく「契約と権限」によってもたらされるものだ。営業が裁量労働になるとしたら、それは定量的に量ることのできる成果が出る場合のみであり、例えば商品を直接売る営業については到底達成不能なノルマを後付で押し付けられることさえなければ、問題ないような気がする。 残業が発生するかどうかは、当人には全く制御不能な場合がままある。システム開発において200人を擁するプロジェクトで障害が発生したとき、10人単位に分かれているチームのリーダーが皆「障害が発生した
ホワイトカラー・エグゼンプションを含む労働基準法改正法案の2007通常国会への提出、成立をめぐって混乱が続いているようです。政府としてはなんとしても提出したい意向のようで、あれこれと手段を講じています。 ということで、焦点の年収要件について「900万円」との意向が示されました。 柳沢厚生労働相は10日午前、公明党の斉藤鉄夫政調会長と会い、一定の条件を満たした会社員を労働時間規制から外し、残業代をなくす「ホワイトカラー・エグゼンプション」について、年収900万円以上の会社員を対象に検討していることを明らかにした。 柳沢氏が同日示した厚労省案によると、制度導入の対象者について「管理監督者一般の平均的な年収水準を勘案」と明記。その水準を「現状では900万円以上と想定される」とした。また、「労働者が自分で業務量をコントロールすることは実際にはできず、過労を招く」との批判に対応するため対象労働者の仕
10日付けで日経が先行して報道していましたけど、ホワイトカラーエグゼンプションの関連法案は先送りされるみたいですね。 ちょうど一ヶ月前の12月10日にこのブログでなんとなく取り上げた当時はほっとんど報道されていなくて、それまでも年収水準がどんどん下がっていっておいおい大丈夫かよお前らほとんどに関わる法案になっちゃってるんだぞ的な思いで見ていたんですが、ついにそのまま年収水準の削除に踏み切ったもんだからトチくるってエントリにしちゃったという経緯があったんですよね、まあでもそのおかげでこの一ヶ月間のマスメディアの世論喚起の行動をひどく客観的に見ることができたような気がします。 <しかしまぁ残業代不払い制度だとか激しくミスリードするのは良くないと思う。現状のままでは問題があることは明らかではあるが、労働時間を自分で裁量できる人にとっては良い法案であったはずだからだ;ミスリードの例をちょっと引用し
■Yahoo!ニュース - 時事通信 - 残業代ゼロ、実際の対象は2万人=年収900万円以上の1割−塩崎官房長官 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070111-00000156-jij-pol 塩崎官房長官が11日、ホワイトカラー・エグゼンプションの適用対象を年収900万円以上とする場合、2万人程度であるとの試算を明らかにした。この数字をはじき出した根拠はネットではわからないが、全くのでたらめでもないだろう。では今回の制度の影響を受ける2万人とは、全労働者の内どの程度なのかイメージしてみよう。 (追記:本エントリー最深部に試算の根拠を示す記事をリンク) リクルートワークス研究所が先日発表した最新のデータによると、就業者数は6410万人、このうち雇用者は5494万人が相当する。ちなみに完全失業者は259万人とある。 ■雇用の現状2007年1月号(200
というわけで、週刊東洋経済様のお陰で、突如として半日で300ヒットを記録した話題の奥谷禮子氏ですが、 http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2006/11/post_bcac.html この時にはまだ厚生労働省のHPに議事録が載っていませんでしたので、伝聞の伝聞みたいな形になっていたのですが、現在はちゃんと議事録が公開されていますので、皆様方のご参考のために、以下に引用しておきます。スバラ式発言の数々をご堪能下さい。 http://www.mhlw.go.jp/shingi/2006/10/txt/s1024-3.txt ○奥谷委員 私の言っているのは、ホワイトカラーエグゼンプションに変えて、好きな時間帯で夜も働けばいいわけで、朝から夜中まで働けとは言っていないわけです。ですから、朝9時から夜中の3時、4時まで働くことに対して割増賃金がどうのこ
2007年01月11日01:30 カテゴリMoney 「日本人労働者」そのものが幻か 問題は、この統計が信用できるかどうかだ。 大西 宏のマーケティング・エッセンス:日本人は働きすぎって本当でしょうか 前振りが長くなりましたが、OECDのレポートでは、単純に各国間の比較はできないという注釈はありますが、1990年あたりから日本の実労働時間は急激に減少しており、2000年あたりからはアメリカとほぼ同じ程度とはいえ、アメリカよりもやや労働時間は短くなっています。これって以前は結構話題になっていたはずです。 >>社会実情データ図録 私には、こちらの方が実情に合っているように感じる。 サービス残業を追放しよう では日本の労働者はサービス残業をどれくらいさせられているのでしょう か。この計算は通常、1.労働者個人(世帯単位)を対象とする「労働力調査」による推計年間労働時間から、2.事業所が提出する「
次期通常国会は雇用関連法案の提出が目白押しで、格差社会の進行をどう解釈し、どう対応するのか、激しい政策論争が闘わされる「雇用国会」となるだろう。さっそく民主党は政府・与党への対抗措置として、「格差是正緊急措置法案」(仮称)を提出する方針だという。 ■Yahoo!ニュース - 毎日新聞 - <民主党>格差是正法案提出へ エグゼンプションの反対案 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070105-00000056-mai-pol 民主党の掲げる政策をみると、▽正規・非正規雇用者間の格差を改善するための「同一労働・同一賃金」制度の創設▽奨学金の対象者拡大▽年金生活者の負担を減らすため所得控除を元に戻す、を主要な内容としているらしい。民主党のサイトを見るとそういった案を出すだけではなくて、ホワイトカラー・エグゼンプションの導入にも反対しているようだ。 ■民主党:
ホワイトカラー・エグゼンプション(white collar exemption、ホワイトカラー労働時間規制適用免除制度)の問題は、すでに導入されている裁量労働制の延長かと思ったくらいで、私にはよくわからなかった。いずれにせよ、当面の問題ではなくなると今朝のニュースで聞いた。 ウィキペディアの同項目(参照)には詳しい解説があるが、それでも私にはよくわからなかった。雇用者側でも意見不統一というのが事実なら、よくわからない問題だというのが正しい現状認識かもしれない。 ネットなどを見ると、ホワイトカラー・エグゼンプション導入で残業代が支払われなくなるから問題なのだ、または、残業代なしで過剰労働になるというふうでもあった。 残業代が支払われないならそこで仕事を止める。労働環境が劣悪ならその職場を辞める。それでいいのではないかと私などは思うのだが、現実にそれらを可能にするためには自由な労働市場が前提に
昨年末、ようやく労働契約法・労働基準法に関する労働政策審議会の建議がまとまりましたが、はやくもその先行きが怪しくなってきています。発端は、太田昭宏公明党委員長のこの発言でしょうか。 公明党の太田代表は2日、都内のJR新宿駅前で街頭演説し、一部のホワイトカラー(事務職)を法定労働時間規制から外す「日本版ホワイトカラーエグゼンプション」導入を政府が検討していることについて、「慎重の中にも慎重を期せと言いたい。重大な問題であり、与党の中で協議するシステムを作らなくてはならない」と述べた。 (平成19年1月3日付読売新聞朝刊から) 連立パートナーの自民党も、丹羽雄哉総務会長がこれに呼応しました。 自民党の丹羽総務会長は4日、茨城県石岡市で講演し、政府が検討している高収入のサラリーマンらを1日8時間の法定労働時間規制から外す「自由度の高い労働時間制」(日本版ホワイトカラー・エグゼンプション)導入につ
http://blog.goo.ne.jp/ikedanobuo/e/f04ba9e037aed869b9ee78e854969e06 このエントリに対する反論その① ホワイトカラー・エグゼンプション導入の意図に関しては池田氏の言う通りだろう。本当にその目的通りに運用されるのであれば。 また、確かに反対している議員などがどこまで現在の労働現場の実態を把握しているかは怪しい。 だが、この問題の鍵は、ホワイトカラー・エグゼンプションの制度設計や導入目的にあるのではない。全然違う。 労使間で交わす契約の履行の問題、即ち企業側のコンプライアンスの欠如こそが、この制度の導入を阻害している最も大きな要因なのだ。 企業間の取引と同様、「労働」に関しても雇用主(企業)と個人(労働者)との相互の契約が前提となっている。正社員だろうが派遣だろうが請負だろうがアルバイトだろうがそれは変わらない。 では現行法の範
日経ですが、 http://www.nikkei.co.jp/news/main/20070110AT3S0901G09012007.html 「労働時間規制除外制は導入見送り、選挙控え政府与党方針」と報じています。 >政府・与党は9日、一定条件を満たす会社員を労働時間規制から外す「日本版ホワイトカラー・エグゼンプション」の導入を当面見送る方針を固めた。野党が「残業代ゼロ制度」などと批判しており、4月の統一地方選、7月の参院選を控え、政策の是非を冷静に議論する環境にないと判断した。 >政府は労働市場改革の関連法案を通常国会に提出すべく法案づくりを進めてきた。労働時間規制除外の先送りに伴い、今後は制度周知のために法案を提出したうえで継続審議にするのか、法案提出自体を断念するのかを話し合う。 はあ~~、まったく、馬鹿げた展開だ。 正直に、長い時間働いたからといって高い給料払わなくてもいいように
今更ではあるが、昨年末に出された労働政策審議会の「「今後の労働契約法制の在り方について」及び「今後の労働時間法制の在り方について」に対する答申」の原文に触れた。 http://www.mhlw.go.jp/houdou/2006/12/h1227-4.html 細部の表現をぼやかす形になっているのは、この種の答申にありがちなことで、特に使用者側と労働者側の対立が激しく政治マターにもなりやすい労働立法に関してはその傾向が強いのであるが、それでも一応の方向性は見て取れる中身といえるだろう*1。 1.労働契約法制 まずは、労働契約法制から。 長年議論のあった労働契約と就業規則との関係等については、以下のようにまとめられている。 2 労働契約の成立及び変更 (2)労働契約と就業規則の関係等 ①就業規則で定める基準に達しない労働条件を定める労働契約は、その部分については無効とし、就業規則で定める基準
最近、ホワイトカラー・エグゼンプションをめぐって議論が盛んになっている。こういうわかりにくい英語で議論するのも問題だが、状況もわかりにくい。政府部内でも、厚労省は通常国会に労働基準法の改正案を提出する方針だが、公明党ばかりか自民党からも慎重論が出ている。安倍首相は「少子化対策に役立つ」と発言して失笑を買ったが、その後慎重論に転じた。野党は全面対決の構えで、提出されれば対決法案になりそうだ。しかしこういう議論をしている人々は、ホワイトカラー、特に勤務時間の不規則な情報産業の労働者の実態を知っているのだろうか。 私がかつて勤務していたNHKは、おそらく日本でもっとも早く残業時間をとっぱらった企業のひとつだろう。1970年代から、記者には「特定時間外」という制度が適用され、一定時間の「みなし残業」によって賃金が支払われていた。それ以外の職種は、ほとんど同じような仕事をしている(私のような)ディ
‐Yahoo!ニュース - 時事通信 - 法案提出の考え強調=残業代ゼロ制で柳沢厚労相 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070109-00000075-jij-pol 柳沢伯夫厚生労働相は9日の閣議後記者会見で、ホワイトカラーの一部を残業代の支払い対象から外す新制度「日本版ホワイトカラー・エグゼンプション」について「懸念を十分払しょくするような法律的組み立てを固め、いいものをつくっていく」と述べ、25日から始まる通常国会に法案を提出する考えを重ねて強調した。 同制度をめぐっては、野党ばかりでなく与党内からも「賃金抑制や長時間労働を正当化する危険性をはらんでいる」(丹羽雄哉自民総務会長)などと否定的な発言が続いている。 この記事にも印象操作を感じてしまう。見出しはもちろんのこと、ホワ・エグを語るときの「ホワイトカラーの一部を残業代の対象からはずす新制度
うまくいかない日に仕込むラペ 「あぁ、今日のわたしダメダメだ…」 そういう日は何かで取り返したくなる。長々と夜更かしして本を読んだり、刺繍をしたり…日中の自分のミスを取り戻すが如く、意味のあることをしたくなるのです。 うまくいかなかった日のわたしの最近のリベンジ方法。美味しいラペを…
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