先日発表されたアカデミー賞において、見事に長編アニメーション賞を受賞した話題作『スパイダーマン:スパイダーバース』が、3月8日からついに公開された。 本国アメリカだけでなく、日本での先行上映でも多くの観客から絶賛を浴びている本作。 平行世界=マルチバースに存在する、無数の「別次元のスパイダーマン」が大挙して登場する原作コミックを、果たしてどの様に2時間のアニメ映画にまとめているのか? 個人的にも興味と不安が半々で鑑賞に臨んだ本作だが、果たしてその内容と出来はどの様なものだったのか? ストーリー スパイダーマンこと、ピーター・パーカーの突然の訃報により、ニューヨーク市民は悲しみに包まれる。13歳のマイルス・モラレスもその一人。そう、彼こそがピーターの後を継ぐ“新生スパイダーマン”だ。ピーターの死は、闇社会の帝王キングピンが時空を歪めたことでもたらされた。しかし若きマイルスには、彼の更なる野望