2017年、大物映画プロデューサーのハーヴェイ・ワインスタインがThe New York Timesの記事によってセクハラを告発された。その後広がった#MeToo運動によって、なかったことにされていた被害が公になり、口を閉ざすことを強いられていた人々が沈黙を破り始めたのは前進と言えるだろう。しかし、ハラスメントは今もあらゆる場所に存在し、日本の映画業界もその例外ではない。 映画の制作現場ではどのようなハラスメントが発生し、そしてその状況は改善されつつあるのか? 映画ナタリーでは「私をくいとめて」の監督・大九明子と「本気のしるし 劇場版」の監督・深田晃司の対談を実施した。大九は第33回東京国際映画祭でハラスメントや暴力に言及。深田もTwitterアカウントでハラスメントに関するステートメントを発表するなど、2人は映画業界の現状から目を背けていない。 “人間”にとって働きづらいと深田が語る日本