本稿では、6月にドイツで開催された展示会の様子から再生可能エネルギー分野の最新動向を探るとともに、そのなかで薄れていく日本の存在感とその背景を考えます。 拡大する世界の太陽光ビジネス 6月10〜12日にドイツのミュンヘンで開催された太陽光エネルギーの世界規模の展示会「インターソーラー」を訪ねました。細かい内容は、いくつかの日本からのプレス報告ですでに紹介されています。ですから、ここでは、まず全体の傾向とそれが何を示しているかについて見ていきたいと思います。 全体の規模は、やや小さくなったものの、やはり大きなメッセであることは間違いありません。7つの大きなホールに各国からの太陽光関連ブースが並んでいます。日本では、太陽光ビジネスは終わったとされ、足元のドイツではいわゆる「コリドール(Corridor)」と呼ばれる太陽光発電の導入枠、年間2.5〜3.5GWを昨年は下回る結果となり、ビジネスの縮