ロシアの排他的経済水域(EEZ)内でスケトウダラ漁をする北海道と東北の漁業会社4社がロシア国境警備局の係官に現金や物品を提供したとされる問題で、こうしたやり取りが、少なくとも約30年前、旧ソ連時代から行われていたことが、複数の漁業関係者の証言でわかった。 拿捕(だほ)され船体が没収されると億単位の損失につながりかねず、それを避けるための「経費」でもあったと関係者は口をそろえる。係官側から要求することも多かったといい、「裏金」のやり取りが常態化していた状況が浮き彫りになった。 北海道の水産関係者は、1970年代、旧ソ連の警備艇の立ち入り検査を受けた際、乗り込んできた係官に現金を渡していたという。「ちょっとした違反や漁獲量でトラブルになるのを避けるために現金を渡した」と話す。 10年ほど前までスケトウダラ漁に関係した男性は「そもそも船に積んだ魚を海上で量るのは難しく、ロシア側に『多い』と