町民の居場所としての図書館:大槌町立図書館の開館 2018年6月10日,町の中心部に立つ複合施設「大槌町文化交流センター(おしゃっち)」を構成する一部門として大槌町立図書館(岩手県)が開館した。 旧・大槌町立図書館は,2011年3月に発生した東日本大震災の津波によりその機能の一切を失った。震災後間もなく図書の寄贈の呼び掛けが行われ,多くの支援を受けて新館再建までの応急的措置として,2012年6月に「城山図書室」が開館した。図書館再建までに全国から届いた図書は約12万冊に及んだ。企画展示コーナーや季節ごとに変わる装飾が訪れた人を出迎える,アットホームな空間が利用者には好評であった。また,移動図書館車輌の寄贈を受けたことから,2012年8月,従前は行っていなかった移動図書館でのサービスを開始し,仮設住宅の集会所をメインに運行を行った。その後,新図書館の開館準備のために2017年12月に城山図書