フランス図書館員協会(ABF),「図書館員の倫理綱領」を改訂 日仏会館図書室・仲本由佳(なかもとゆか) 2020年11月16日,フランス図書館員協会(ABF)総会は「図書館員の倫理綱領」の改訂版(Code de déontologie des bibliothécaires)を全会一致で採択した。「図書館員の倫理綱領」(Code de déontologie du bibliothécaire) (E084参照)は,2003年,ABFの評議会において採択され,17年の時を経て,今回初めての改訂がなされた。 本稿では,2003年版綱領の概要を述べた後,今回の改訂内容について紹介する。 ●2003年版の概要 2003年に発表された「図書館員の倫理綱領」は,公立および私立の図書館で働くすべての図書館員を対象とし,利用者の絶対的尊重を基本とした図書館員の義務を定めている。 綱領は「利用者」「資料」