国重要文化財の指定を目指し改修予定の日比谷公園(東京都千代田区)の「市政会館・日比谷公会堂」が、計画がストップした状況に陥っている。公会堂の内部を1929(昭和4)年の創建時に近づける方針だが、そうすると観客用トイレが法定数に不足し、音楽公演などができなくなるためだ。公会堂を所有する都の担当者は「トイレ用に別棟を造ると景観に響く。どうすればいいか…」と頭を抱える。 (梅野光春)
室町時代にまで起源をさかのぼれ、専門家が重要文化財級と評価していた京都市内最古級の町家「川井家住宅」(中京区西ノ京)が解体され、消失したことが26日までに分かった。市は京町家保全継承条例を昨年に施行し、マッチング制度などを今年5月から導入して町家解体を防ぐ施策を強化してきたにも関わらず、貴重な町家の消失を止められなかった。 川井家は上京区の北野天満宮に仕えた「西京神人(にしのきょうじにん)」の子孫とされ、中世の文書にも名前が出てくる。同家住宅は木造平屋建てで、洛西から丹波に多い農家型住宅の特徴を持ち、応仁元(1467)年に建てられたとの伝承があった。 京町家に詳しい京都府立大の大場修教授や町家関連の調査によると、正徳年間(1711~16年)に造り替えられた後、文政13(1830)年に増築されるなど、江戸時代に大改造されたという。今夏に解体されるまで残っていた建物は応仁元年の建築ではないとみ
京都市内最古級とされた川井家住宅。市がマッチング制度などを通じて解体を防ごうとしたが実現しなかった(京都市中京区) 京都市内で最古級とされる町家「川井家住宅」が8月末、解体された。京町家保全継承条例を受け、市は具体策の柱として掲げるマッチング制度の活用で建物の保存活用を目指したが、早くもつまずいた。町家を持つ業者や元所有者は、支援の乏しさを強調。解体を事前に察知するための規制も対象範囲が一部に限られており、「かえって駆け込み的な解体が増えている」と指摘する声も上がっている。 ■京都市、公金支出に応じず 市は、条例で町家を解体する場合は1年前までに所有者が市に届け出ることを今年5月から義務付けた。義務化と同時期に運用を始めたマッチング制度を組み合わせ、保全を図る構えだ。マッチングでは、市に登録した不動産や建築などの団体が、所有者らに利用希望者や活用案を紹介し、売却や賃貸を促す。条例の義務化前
墨田区が東京スカイツリーと並ぶ観光拠点ともくろむ「すみだ北斎美術館」の建設計画が瀬戸際に立っている。世界的に有名な建築家・妹島和世(せじまかずよ)氏の設計だが、区が示した予定価格が低すぎ、業者が「採算が合わない」と七月に入札を辞退したためだ。区は予算を増額し入札をやり直すが、今月中に業者が決まらなければ、二〇一五年度の開館予定が遅れるばかりか、国や都の財政支援を受けられず、計画を見直す事態になりかねない。 (奥野斐) 妹島氏は「建築のノーベル賞」と言われるプリツカー賞を受賞。この建物も見る角度により表情を変える外観が特徴で、一階で四つに分かれていた建物が二階以上で一つに合わさる複雑な構造だ。外壁に特殊アルミパネルを使い、周辺の下町の風景を映し込む。 特殊な資材と技術を多用する設計だが、見積もりを担当した区営繕課が標準的な手間賃で見積もってしまい、建築工事費を実際より低めの約十一億二千万円と
1923年の関東大震災後に建てられた「復興小学校」の一つで、建て替えが進められる中央区立明石小学校では2日も、校舎2階の窓枠や壁などの解体作業が行われた。「重要文化財に相当する」などと高い評価を受けながら、着々と進む解体工事。建て替えを急ぐ区の姿勢に識者からは「文化財への認識が不足している」などと厳しい声も上がる。妥協点は探れなかったのか、検証した。(土方慎二) ■重文の価値 旧東京市が復興のために建てた「復興小」は117校。うち26年(大正15年)に完成した同小は最も初期の設計で、他の復興小のモデルにもなった。関東大震災では木造校舎の多くが倒壊、焼失したため、当時は珍しい鉄筋コンクリート造で建築。アーチ型の玄関や半円柱、大きな窓や高い天井などの開放的なデザインが高く評価される。 こうした貴重な建物に対し、日本建築学会が7月、「国の重要文化財に相当する」との見解を発表、強く保存を求めた。東
第28回よこはま国際ちびっこ駅伝大会の参加者を募集。日産スタジアムで2019年2月16日開催。登録受付は1月9日まで
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