東日本大震災の津波で大きな被害を受けた仙台市宮城野区の市中野児童館が31日、閉館する。市内の児童館が閉館するのは今回が初めて。1999年11月の開館から16年余りの歩みを形に残したいと元職員ら20人が文章と写真を寄せ、記録集が完成した。 震災後、地域の大半が災害危険区域に指定された中野地区では、児童館を利用する子どもたちも大幅に減少。今月末で閉校する中野小とともに活動を終えることになった。 記録集はA4判16ページで、約40部を発行した。こま回しやシャボン玉、竹馬に興じた放課後の一こま、毎年秋に開催した児童館まつり、地元の蒲生干潟や七北田川での自然観察など、忘れ難い思い出の数々をつづっている。 2003年から勤務する職員大和節子さん(61)は、震災で遊び場を失った地元の子たちが児童館での交流を通して明るさを取り戻していく様子をつづった。 津波で施設が使用不能になった後も、近隣の中野