「小学生からお年寄りまで幅広い層の人たちに、基本的な技術指導を通じバレーボールの楽しさを伝えたい」。2003年秋、元全日本女子監督、米田一典は第2の人生として地域に入っての普及活動を掲げ、高松市にNPO法人「J―HOTバレーボール連盟」を立ち上げた。 会員となった高松市内の家庭婦人チームを中心に自ら出向いて指導する傍ら、地域密着のクラブチームを作る準備を進めた。 チームを持てば、会員は選手からレベルの高い指導を受けられる一方、チームとしても会員が強力なサポーターとなるという相乗効果を狙ったものだ。 それが実現したのが05年4月。名門日立の解散を経験した米田は、一社丸抱えの企業運営からの脱却を目指したクラブチームを発足させた。四国霊場八十八カ所にちなみ「四国Eighty8Queen」と名付けた。 メンバーは元Vリーガーから高校生まで、トライアウトで選んだ8人。真鍋知事(当時)を表敬した米田は