参院の審議が始まった土地規制法案は、自衛隊基地などの周辺で住民への監視を強める。過去に明らかになった内部資料で、自衛隊は反対運動をする人だけでなく騒音に抗議しただけの住民まで、個人情報を調べ上げていた。この問題に関わった弁護士は「法が成立すれば基地が聖域になり、周辺住民は被害者でなく加害者として扱われる。沖縄への影響も大きい」と警告する。(編集委員・阿部岳) 関連:土地規制法案の廃案を 陸自配備に反対する市民らが抗議 宮古島 2007年、共産党が陸上自衛隊の情報保全隊による市民監視を示す内部文書を暴露した。03年に始まったイラク派遣への反対運動を一覧にして記録。沖縄の弁護士会や市民団体、代表の名前もあった。 宮城県で活動するシンガー・ソングライターの男性は、イラク派遣反対のライブを開き、情報保全隊に目を付けられた。...