トランプ米大統領は安倍晋三首相を通じて国際社会を学び、各国首脳は首相を通してトランプ氏を知る-。大げさに言うのではなく、こんな構図が生まれつつあるのではないか。 「安全保障面ではマックス(最大限)で取れた。日米共同声明は完璧だ。尖閣諸島(沖縄県石垣市)が日米安保条約第5条の適用範囲であることを、日米首脳会談の文書に入れたのは初めてだ」 安倍首相は10日夜(日本時間11日午前)、米南部フロリダ州のパームビーチで、首脳会談の成果をこう周囲に語った。 この日はトランプ氏の別荘で夕食会も開かれ、翌11日には、祖父の岸信介元首相以来である日米首脳同士でゴルフもプレーした。トランプ氏との対話の時間はたっぷりあった。記録に残らない機微にわたる会話もできただろう。安倍首相は、さらにこうも続けた。 「中国、北朝鮮、ロシアについてはこれから話をする。それと韓国もだ。韓国や慰安婦問題に関して率直に、事実を伝える