2018年12月24日、横溝正史原作の推理ドラマ『犬神家の一族』の最新リメイク版(主演:加藤シゲアキ)が放送された。 『犬神家の一族』の名物キャラクターといえば、戦争で焼き爛れた顔を隠すため常に覆面をかぶっている「スケキヨ(助清)」で、このスケキヨマスクを使ったすり替え工作が本作の大きな見所であるのだが、実は原作小説(1972年発刊)が発表されてから1年後の1973年(昭和48年)、「リアルスケキヨ」と思わしき事件が東京都内で発生しているのを皆さん、ご存知だろうか?。 今回の昭和の怪奇事件は恐ろしくもちょっとホッコリする「リアルスケキヨ事件」をご紹介しよう。 包帯グルグル巻きの息子 1973年(昭和48年)4月14日の毎日新聞に「孤独男『母ちゃん』と呼べた五ヶ月」という見出しの記事が掲載されている。 1972年7月、栃木県の国道4号で東京都八丈島出身のトラック運転手の谷村(仮名)という男性