広島県竹原市を舞台にしたオリジナル・ビデオ・アニメーション(OVA)の制作が進んでいる。「美少女戦士セーラームーン」「ケロロ軍曹」などヒット作で知られる佐藤順一さん(50)(東京都練馬区)が監督する「たまゆら」で、商店街や海岸線を走る鉄道など、実際と同じ風景が登場。アニメの舞台が人気の観光スポットとなる例が多いだけに、地元では「観光客誘致の起爆剤になれば」と期待する。 「たまゆら」は、主人公の女子高校生・沢渡楓が、亡くなった父親が子どもの頃に住んでいた竹原市に移り住むことから始まる。写真好きの楓は市内をカメラに納め、その中にみんなを幸せにする「たまゆら」が映っているという物語。 佐藤監督は「鉄道が走る海沿いの町」を想定。スタッフが探した候補地の中から「古い町並みが残り、生活感が漂っている」と竹原市を選び、昨春、制作を開始した。 自身も市内で資料用の写真を撮影し、住民にも取材。江戸時代の面影