「現在のメディアを取り巻く状況は1920年代に似ている」とアメリカのコロンビア・ビジネス・スクールでメディア経営の講義を行うエリ・ノーム教授は言う。 ちょうどラジオという新しいテクノロジーが出現して、有力な新聞が淘汰された時代を彷彿させるというのだ。これは決してアメリカだけの話ではないのではないか。 日本でも、インターネットの総広告費がついに雑誌広告を追い抜き、今や新聞広告を視野に収めつつある。 新聞業界も、このような動きに決して手をこまねいている訳ではない。朝日、読売、日経を各々購読している読者は1月31日木曜日の朝刊を広げてみて、普段は載るはずのないライバル紙の論説(主に社説を論じる部門)トップが顔を揃えていて違和感を感じたのではないだろうか。 週刊ダイヤモンドが昨秋に新聞特集を掲載した際にスクープした3社の頭文字を取って「ANY」と呼ばれている提携で共同ウェブの開発が決まった