映画「ラスベガスをぶっつぶせ」は、授業料と生活費に困った大学生が、数学理論にたけた学生たちとチームを作り、ラスベガスに乗り込み、カードゲームのブラックジャックで大金をつかもうとする痛快な物語だ。この話はほぼ実話であるということに驚かされる。 そしてここ日本においても、2016年末の統合型リゾート整備推進法案(IR法)の可決に伴い、統合型カジノが出来た暁にはブラックジャックでいざ一攫千金と、この映画に刺激をされた方もいるかもしれない。しかし夢を見るのは映画の中だけにしておいた方がいい。なぜなら、カジノは必ず負けるようにできているからだ。 前回1/3からの続き 1.ギャンブラーの破産問題と関数グラフ 前回述べた「ギャンブラーの破産問題」の関数グラフは、実に興味深い曲線を描く。もし、ルーレットの赤黒の勝率が50%だとすると、100枚のチップを稼いで勝つ確率とチップが0枚になって負ける確率は50%