酪農家を目指した原点はゲーム――。島根県出身の和田有平さん(29)は、幼少期にプレーしたゲーム「牧場物語」をきっかけに酪農を志すようになり、経営者として歩み始めた。大学時代に北海道に移住。酪農地帯の別海町で新規就農した。「生きた牛の管理はゲームのようにはいかないことも多い」と苦笑するも、「夢がかなってうれしい」と日々の作業に熱意を込める。 和田さんが歴代作品の中で最も熱中した「牧場物語GB2」(マーベラス提供) 「体毛にブラシをかけると牛がうれしそうな顔をする。ゲームでも同じような体験ができるけど、リアルで目の当たりにするとまた、やりがいも大きいですね」 乳牛100頭がひしめく牛舎で、有平さんがそう笑う。妻の悠未さん(29)と共に毎日、牛の世話に励む。 「牧場物語」との出合いは「小学校入学前後」と有平さん。兄の影響で遊ぶようになった。ブラシをかけると牛の表情が変わったり、搾った生乳からバタ