執筆者 白井 洋一 1955年生まれ。信州大学農学部修士課程修了後、害虫防除や遺伝子組換え作物の環境影響評価に従事。2011年退職し現在フリー 農と食の周辺情報 白井 洋一 2024年2月26日 月曜日 日本の大豆の自給率は6~7%だ。これは油糧や飼料用を含むすべての用途の値で、豆腐、納豆、煮豆など食品用では20~25%に上がる(数字は過去5年間の値)。それでも食用大豆の75~80%はアメリカやカナダ産を輸入している。1996年に遺伝子組換え大豆の栽培が南北アメリカで始まり、2001年には日本で表示制度ができた。GMO(遺伝子組換え食品)への懸念や拒否感の中、実需要者(食品製造業者)はノンGMOの国産大豆を求めてきたが、食品用大豆の生産量はほとんど伸びなかった。 2024年2月2日、農林水産省で大豆の単収向上に関するシンポジウムが開催された。 案内チラシには「極多収の新品種、開発と普及、栽