過労死を増やそうなどと考えている与党議員はただの一人もおりません。断言いたします。あらぬレッテルを貼り過労死問題を政局に利用する姿勢こそ非難されるべきです。
裁量労働制を違法適用していた野村不動産の宮嶋誠一社長を昨年末に呼んで特別指導をした厚生労働省東京労働局の勝田(かつだ)智明局長が30日の定例記者会見で、出席した新聞・テレビ各社の記者団に対し、「なんなら、皆さんのところ(に)行って是正勧告してあげてもいいんだけど」と述べた。企業を取り締まる労働行政の責任者が監督指導の権限をちらつかせて報道機関を牽制(けんせい)したととられかねない発言だ。 過労自殺した男性社員の遺族の労災申請が野村不動産に対する特別指導のきっかけだったのに、個人情報保護などを理由に厚労省はこうした経緯の説明を拒んでいる。厚労省が28日に国会に提出した、特別指導の前に加藤勝信厚労相が報告を受けた際の資料も大半が黒塗りだった。会見では、特別指導をした理由や経緯の説明を求める質問が相次ぎ、勝田氏は「お答えできません」「ノーコメントです」などの回答を繰り返した。勝田氏はこうしたやり
裁量労働制に関する厚生労働省のデータを巡り、問題となっている「2013年度労働時間等総合実態調査」に、同じ人の残業時間が1週間よりも1カ月の方が短いなど、異常な数値が新たに87事業場で117件見つかった。立憲民主党の長妻昭代表代行が厚労省の資料を精査して発見し、21日の野党の会合で厚労省幹部が報告した。安倍晋三首相は国会で「データを撤回するとは言っていない」と答弁したが、データの信ぴょう性がさらに揺らいでいる。 また、これまで厚労省が「ない」と説明していたデータの基となる調査票が、20日に厚労省本庁舎の地下倉庫から見つかったことも判明。野党の指摘を受けて調べたところ発見されたといい、問題発覚後の調査の甘さが浮かんだ。
政府の産業競争力会議(議長・安倍晋三首相)は、労働時間にかかわらず賃金が一定になる働き方を一般社員に広げることを検討する。仕事の成果などで賃金が決まる一方、法律で定める労働時間より働いても「残業代ゼロ」になったり、長時間労働の温床になったりするおそれがある。 民間議員の長谷川閑史(やすちか)・経済同友会代表幹事らがまとめ、22日夕に開かれる経済財政諮問会議との合同会議に提言する方向で調整している。6月に改訂する安倍政権の成長戦略に盛り込むことを検討する。 労働基準法では1日の労働時間を原則8時間として、残業や休日・深夜の労働には企業が割増賃金を払うことを義務づけている。一方、企業には人件費を抑えたり、もっと効率的な働かせ方を取り入れたりしたいという要求がある。
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