タグ

ブックマーク / sofusha.moe-nifty.com (4)

  • 第5信「チューリングマシンの精神分析」 - 斎藤環から茂木健一郎への手紙:書籍出版 双風舎:【連載】「脳は心を記述できるのか」

    斎藤環から茂木健一郎への手紙 ■脳はとてもたいせつです 茂木さん、迅速なお返事をありがとうございます。今回は私のほうが、すこし遅れてしまいました。すみません。なにしろ私からのお手紙はこれが最終なので、ちょっといろいろ書きあぐねることもありまして。どうかご寛恕ください。 それにしても、今回茂木さんにいただいたお手紙は、じつにすばらしかった。読み飛ばさずに、じっくりと堪能させてもらいました。これは最近私が拝見した茂木さんの文章のなかでも、ベストのものかもしれません。 で、いうまでもありませんが、私は茂木さんが書かれている内容については、ほとんど同意できませんでした。そのことは、あとでくわしく述べます。でも、内容に同意できるかどうかなんて、些細といえば些細なことです。 私の信ずるところでは、文章でいちばんたいせつなのは、たぶん内容の「正しさ」などではない。茂木さんに取り憑いて、あの濃密な文章を書

  • 書籍出版 双風舎:【連載】「脳は心を記述できるのか」第3信 「人間」と「言語」、あるいは偶有性のアスペクト

    斎藤環から茂木健一郎への手紙 ■はじめに 茂木さん。2年半のブランクを経て、この往復書簡がゾンビのごとく蘇ったことを、とりあえずはどう受けとめたものでしょう。 ずっと涙目で返信を待ち続けていたものの、私はこの往復書簡はとうに終わったものと考えていました。返信がいただけなかったのは、とても悲しいことではありましたが、その事実もまた「茂木健一郎」という人物の一側面であることを示しえたと考えて、それで満足することにしたのです。 もっともこの企画、茂木さんによるガン無視パフォーマンスによって世間的に有名になったというところもあって、私もずいぶんとおもしろい経験をしました。 いろんな媒体から取材を受けました。たくさんの人たちから「無視されてかわいそうに」と同情していただきました。なかでも、さる著名ミュージシャンは、この企画が往復しないほうに賭けてずいぶん儲けたということで、お礼にとごちそうしてくれま

    bartleby0911
    bartleby0911 2010/04/05
    斎藤環から茂木健一郎への手紙
  • 書籍出版 双風舎:【連載】齋藤環と茂木健一郎の往復書簡「脳は心を記述できるのか」

    <茂木健一郎から斎藤環への手紙> ■不同意であることを同意する 斎藤環さま。 とても興味深いお手紙を、ありがとうございました。 私たちの祖先は、アフリカで誕生し、それから世界各地に散らばっていったと考えられています。遠くへ、もっと遠くへと赴こうとするのは、どうやら私たちの能のようです。物理的空間だけでなく、概念の世界のなかにおいても。できるだけ、遠くにいくには、どうすればよいか。斎藤さんの議論を拝読しながら、なぜかそんなことを考えていました。 議論をするということの意味は、いったいなんでしょう? 斎藤さんは、依然として私の観点の多くに同意できないといわれる。私は、それでもよいのかもしれないと思います。そもそも、多様性を育むことをよしとする現代において、共感とか同意などだけに価値を置く必要はないと考えるからです。 むしろ、お互いの立場がどれほど離れているかを確認する。そうして、とりあえずは

  • 斎藤環と茂木健一郎の往復書簡「脳は心を記述できるのか」 第1信 「価値のクオリア」は存在するか?(斎藤環)

    斎藤環から茂木健一郎への手紙 はじめまして。 はじめておたよりします。斎藤環と申します。 茂木さんの著書は何冊か読ませていただきましたが、その精力的な活動のすべては、とうていフォローし切れていない点をまずお詫びいたします。 そのかわりといってはなんですが、妙なエピソードからはじめさせていただきます。 じつは私は、茂木さんとこれまでに何度かニアミスしているんですよ。たとえば、私は2006年の夏休みにフライブルクに行ったんですが……(といえばピンと来るかも知れませんね)、ルフトハンザ機内で私たち家族の斜めうしろに茂木さんが座っておられました。驚いたのは、往路だけならまだしも、復路の機内でもほぼ同じ位置関係で、なんというか、この「偶有性」には驚かされました。思えばあの時点で、この企画は萌芽的かつ徴候的に成立しつつあったのかもしれませんね(笑)。 私の茂木さんへの親近感はこれに留まりません。私たち

    bartleby0911
    bartleby0911 2009/04/30
    実感と経験に抗して超越論的に作用するもの、それが倫理です。
  • 1