著者は、米経済誌「フォーブス」アジア太平洋支局長。1961年カナダ生まれで、日本で約20年間ジャーナリスト活動を続けている人物です。前著の『日本がアルゼンチンタンゴを踊る日』は衝撃的な内容でした。それは、この国を動かしている権力(政・官・業)がヤクザと癒着していることを告発する内容だったのです。だから、不良債権の処理も進まないし、国の財政再建は期待できないというものでした。 その情報収集力は独特のものがあり、分析にも大変説得力があります。前著では、日本がアルゼンチンのように国家破産をして、国民が大変悲惨な状態になることを懸念し、警告を発していましたが、今回はついにそのことを確信する内容に変わっています。 普通に読むと悲観的になる内容ですが、これがわが国の現実であるということを直視することが大切だと思います。そうすることで、これから起こる事態に大きく動揺することなく、日本再生のための産み