ブラジル各地の町や市で、何よりも大事な年中行事であるカーニバルのパレードの中止を強いられるところが相次いでいる。少なくとも1930年代以降で最も深刻な景気後退になるだろうと予想されているためだ。 この伝統的な祭りが開かれる5日間――今年は2月初めに予定されている――は、ブラジルがトラブルに見舞われていても国民は一息付けるのが普通だ。 あの2008年の世界金融危機でさえ、人々の意気込みと消費意欲を弱めることはなかった。 ところが、今回は深刻な景気後退に陥っているうえに失業率とインフレ率が上昇しており、さらにはジルマ・ルセフ大統領の政権がブラジル史上最大の汚職スキャンダルの渦中にあることから、ブラジル国民はパーティーをするような気分ではない。 「救急車購入のためにカーニバル中止」 サンパウロ州にある人口300万人の街カンピーナスも、祭りの行事を控えめにせざるを得なくなった都市の1つだ。今年は、