39年間も家に帰らず、自転車で旅行を続けたギネス記録を持つドイツ人、ハインツ・シュトゥッケさん(70)が先ごろ、日本の離島巡りのため来日した。全世界の独立国(約200カ国)を回り終え、今度は離島訪問の世界記録樹立を目指すといい、「まだまだ、2012年までは走る」と力強く語った。 “世界最長”の旅行者・ハインツさんは旧東ドイツ出身。「20歳くらいからドイツのあちこちをサイクリングし、その魅力に取りつかれた」のが旅行のきっかけ。「お金がなかったので必然的に自転車となった」といい、1962年から本格的に旅を始めた。以来39年間、実家には戻らなかった。 道中、アフリカのザンビアで兵士に足の指を銃撃されたのをはじめ、数々の紛争や動乱に遭遇。過去6回、自転車を盗まれ、自動車事故にも4回巻き込まれるなど、苦難の連続だったという。途中、ドイツの両親が亡くなったが、ペダルから足を離すことはなかった。