仙台市の劇団「シェイクスピア・カンパニー」が8月、新作「アイヌ 旺征露(オセロ)」をロンドンで上演する。シェークスピアの四大悲劇「オセロ」の黒人と白人の設定を先住民族のアイヌと和人に置きかえ、日本の差別の問題に向き合う意欲作だ。差別をタブー視せずに、乗り越えていくことの大切さを訴える。 「俺さ、なにが隠すてるごどねぇが」「あんだ、おっかねぇ顔してるよ」 仙台市青葉区の中央市民センターで22日夜、出演者がロンドン公演に向けた稽古に励んでいた。「もっと鼻濁音を意識して」。劇団を主宰し、脚本・演出を担当する下館和巳さん(63)=東北学院大教授=の指導にも熱がこもる。 今回の作品のベースとなった…