要点 微粒子化した銅を固定化した触媒による、二酸化炭素からの高効率メタノール合成を実現。 メタノール合成に高活性な2~3ナノメートルの銅微粒子をゼオライト粒子内に内包。 二酸化炭素からのメタノール合成の実用化でカーボンニュートラル社会実現に貢献。 概要 東京工業大学 物質理工学院 応用化学系の多湖輝興教授らの研究チームは、ゼオライト粒子内部に銅ナノ粒子を固定化した触媒を開発し、二酸化炭素から高効率でメタノールを合成することに成功した。 メタノールは、内燃機関や燃料電池に直接利用できる燃料としてだけでなく、プラスチック原料となる有機化合物へ変換可能な化学物質として非常に有用である。そのため、カーボンニュートラルの観点から、二酸化炭素からメタノールへの変換を促進する触媒の開発が注目を集めている。二酸化炭素からのメタノール合成には、銅亜鉛系触媒が有効であることが知られているが、金属銅は熱凝集で大