受験の神様・和田秀樹 × イスラム法学者・中田考が語る、“変わり者”だった灘高時代 「灘は校則もなかったし、本当に自由だった」 受験の神様として知られる精神科医・和田秀樹氏。その初めての小説にして自伝的作品となる『灘校物語』では、ラジオにはまって勉強という唯一の取り柄を失った主人公のヒデキが、クラスメイトとともに受験テクニックを身につけて這い上がっていく模様が描かれる。主人公自身がかなりの変わり者なのだが、彼に劣らず強烈な個性を放つ人物がもうひとり登場する。ニーチェらの言葉を自然に会話に織り交ぜる孤高の哲学少年・ナガタコウだ。彼は在学中にヒデキとの仲を徐々に深め、ともに生徒会選挙に出馬したこともあった。 そのモデルは、国内屈指のイスラム法学者・中田考氏。イスラム社会に精通し、幅広い人脈を持つ人物だ。以前、イスラム過激派組織との関係が物議を醸したことでその名を記憶している人もいるかもしれない