ブリヂストン美術館で開催中の 「Paris、パリ、巴里 ─ 日本人が描く 1900–1945」展に行って来ました。 http://www.bridgestone-museum.gr.jp/ 「石炭をば早や積み果てつ。中等室の卓のほとりはいと靜にて、熾熱燈《しねつとう》の光の晴れがましきも徒なり。今宵は夜毎にこゝに集ひ來る骨牌《かるた》仲間も「ホテル」に宿りて、舟に殘れるは余一人のみなれば。」 1884年に森鴎外がヨーロッパ(ベルリン)へ赴いた際の経験をもとに執筆された『舞姫』の有名な冒頭部分。現在でこそヨーロッパまで飛行機で十数時間で到着しますが、明治時代は船で約50日を要していました。 我々の欧州に抱く「距離感」とはまるで違う、まさに遥か彼方の異国の地であったわけです。 「Paris、パリ、巴里」展展示風景 今回のテーマ展に出品されている19名の日本人画家たちは、“豊太郎”と同じように、