空前の賃上げムードが広がっているが、長らく「稼げない」と言われる業界にも1000万円プレーヤーはいる。なぜ、彼らは逆境を乗り越えられたのか? 収入を増やす知恵と努力にスポットを当てた。 今回はゴルフボールダイバーという職業にスポットを当てる。
生活が苦しくとも誰にも相談できない――。そんな孤独を抱えながら貧困に苦しむ中高年が増えている。特に同居家族がいない独居中高年の場合、身近に助けを求められる人すらいなく、苦しい状況を一人で抱えたまま心を病んでしまう人もいる。中高年を襲う孤独と貧困の実情に迫った。 「貯金もないし年金も月2万円しかない。そのうえ持病の治療費もかかるので仕事をやめるわけにはいかないです」 そう話すのは未婚で一人暮らしの加藤貞夫さん(仮名・64歳)。5年前から、ちくのう症と不整脈を患い、通院をしながら介護補助の仕事を続けている。 「契約社員や派遣で働いた期間が長く、60歳から繰り上げ受給をしたので年金額が少ないんです。今は訪問介護のアルバイトを週4日こなして月収は10万円ほど。家賃や生活費、薬代に消えて、毎月ほぼお金は残りませんね」 加藤さんが暮らす都内のアパートは築50年。家賃が2万5000円と格安なので、同じよ
今年10月頃からだろうか。ウーバーイーツ配達員への報酬が大幅に下げられてしまった。それまで東京都内で配達1回当たり平均500円くらいだった報酬がジャスト300円ばかりになってしまったのだ。私のようにウーバーイーツの配達をメインの収入源としている者にとってはそれが大きな死活問題になっていた。 配達であるマンションに行ったときのこと。そのエレベーターの中でウーバーイーツの宅配バッグを背負った他の配達員の男と鉢合わせになった。目が合うと、彼のほうから私に話しかけてきた。 「“スリコ”ですか?」 「ええ、スリコですよ。スリコ、スリコ、ずーっとスリコです」 「まったく、やってられないですよね」 彼はそう言うと、ふうッと深くため息をついた。スリコというのはスリーコインズの略であり、配達員の間で300円の報酬を嘆くような意味合いで使われている。 ここ最近は配達で何キロ走ろうが、どれだけ時間がかかろうがほ
出版不況の中でもライトノベル(ラノベ)は、売れ行きが好調な数少ないジャンル。毎月数百冊の新作が発売されています。ネット上には気軽に自分の作品を発表できる小説投稿サイトが複数あります。そこから出版社の目に留まって、というのがラノベ作家のステップになっているそうです。 趣味のラノベで作家デビューも… 「個人的な趣味で書いていただけで自分に出版オファーが届くなんて夢にも思っていませんでした。もしそんなことがあったらいいなとは思っていましたが、それが現実のことになったんですから。編集者の方からのメールを見て、家の中で大声で叫びながら『よっしゃー!!』ってガッツポーズをしたのを覚えています(笑)」 うれしそうに当時のことを話してくれたのは、元ラノベ作家の山本洋一郎さん(仮名・28歳)。実は、公式に引退を宣言したわけではないですが、現在は作家としての執筆活動は行っていないとか。 「出版依頼がなくなり、
自粛要請を受けて中止した公演やライブ、スポーツ大会などに政府がなんらかの補償をして欲しいとツイッターに書いたら、「好きなことをしているんだから、文句を言うな」とさんざん攻撃されました。 普段、好きなことをしているんだから、公演が中止になったりライブが中止になっても当然じゃないか、という意見です。これは、まあ、「自業自得」とか「自己責任」とかのイメージでしょう。 普段、まったく税金を払わないで好きなことをして、自分が大変になったら補償を求める、というのなら、「お前、それはムシが良すぎるんじゃないか」という突っ込みも、まだ分かります。(本当は、この理論を認めてしまうと、「税金を払えない弱者は見殺しにしてもいい」という結論になるので、危険なのです。税金を払えない弱者も救済するのは、いつ自分がそういう状態になるか分からないからです。病気になるのか、交通事故にあうのか、失業するのか、生産者ではなくな
’20年1月14日にサポートが終了するWindows7。’15年発売のWindows10へのアップグレードが進められるなか、日本の企業のあいだでは、いまだに旧OSが活躍していた。専門家や愛用者の証言からその実態に迫る! ’95年11月、秋葉原には発売直後のWindows95を求める人だかりが。インターネット接続機能やスタートボタンなどが搭載され、利便性が向上した サポート終了の日が刻一刻と迫るなか、Windows7の人気はいまだに根強い。Web分析会社のNet Applicationsが発表したデータでは、8月時点でデスクトップPC利用者の約3割が、Windows7を使い続けていた。無論、これだけサポート終了が宣伝されているので、割合は減っていると予想されるものの、このデータは氷山の一角。 旧OSに明るいある情報筋によると、「ほとんどの大手企業で、7よりも古いOSのPCが、いまでも現役で稼
ますます広がる日本社会の格差。その日暮らしを強いられる年収100万円台の人たちは、過酷な環境下でどのような夏を過ごしているのか。全国各地で新たに生まれている貧困の現場をリポートした。 身長180cm近い落合さん。毎朝、起きるたびに固まった体の柔軟体操から始めるという。「おまけに神経を張っているので、なかなか熟睡はできません」と話す 「バイトや派遣で生計を立ててきましたが、3年前の派遣切りでアパートの家賃が払えなくなった。友人宅を転々とするも数か月で限界に……。そこで敷金・礼金の必要ない貸倉庫に住むことにしたんです」 普段使っていないものを低価格で預かる「トランクルーム」。空きマンションを使った屋内型、郊外の道路沿いにある屋外型があり、どちらも窓もなく、薄い鉄板一枚で仕切る完全なる“倉庫”。本来は生活・寝泊まりが禁止されているが、利用料金の安さから住み着く人が増えているという。落合健太さん(
4月中旬、カタカタとパソコンを打つ乾いた音だけが響き渡るオフィスフロア。ちょうど午後7時を過ぎた頃、ある会社で新入社員の声が元気に響き渡った。 「お疲れ様です、お先に失礼しまーす!」 先輩たちが作業を続ける中、他の新人も彼にならい、恐る恐るコートを羽織り、申し訳なさそうに「お先に失礼します……」とオフィスを後にした。このような光景を見て、皆様はどのように感じるだろうか。「けしからん!」と思った人も少なくないはずだが……。 「いやあ、残った先輩社員たちは何も言えずにお互いを見合うだけで……。以前なら『もう帰るのか!』とか『他の先輩は残っているぞ!』と怒号が飛んだものです。時代は変わったなあと」 都内の大手物流会社勤務・橋田隆介さん(仮名・30代)は、部下8名を抱える部署の課長である。橋田さんが新人の頃は、19時の定時チャイムが鳴り、自分の仕事が終わっていようとも、先輩たちに「自分にも何かでき
「ギリギリ逃げ切れるはず!」。そんな楽観的な見方をしがちな50代だが、少し目を凝らせば、すぐそこは阿鼻叫喚の地獄絵図。30代で年収600万円オーバーするも、順風満帆な人生から一転して負け組への転落。それは明日の我が身なのだ。 人生の後半戦を見据えて、定年後も会社に再雇用してもらおうともくろむ人も多いだろう。確かに高年齢者雇用安定法により、企業には65歳までの雇用確保義務が生じるようになった。人事ジャーナリストの溝上憲文氏は、現状をこう語る。 「企業は『継続雇用制度の導入(再雇用)』、『定年の引き上げ』、『定年廃止』の3択を迫られ、8割以上が再雇用導入を選択しています。ただし、再雇用の多くは契約社員で、管理職も一兵卒。年収は300万円程度です」 中高年のキャリア支援を手掛ける佐々木一美氏に寄せられた事例は、以下の通りだ。 「外資系広告代理店で年収1200万円の部長が、年収260万円の電話番。
全国平均の有効求人倍率は上昇傾向も東京との格差が広がり続け、地方では職に就けないまま毎日をすごす若者たちの悲鳴がこだましている。 「東京に出たいけれど、そのお金も仕事だってない。この先どうしたらいいのか、正直考えたくない」 そう語るのは茨城県在住の西田敏文さん(仮名・27歳)だ。高校を卒業後、憧れだったバイクの修理店に就職。しかし、そこで彼を待っていたのは過酷な現実だった。 「労働時間は一日20時間ほどで、仕事が終われば家で3時間ほど寝てまた仕事に、という生活でした」 月の給料は8万円と交遊費すらままならなかったが、修業だと自らを奮い立たせ耐え忍ぶ日々を続けた。しかし、先に悲鳴を上げたのは体のほうだった。 「作業中、いつもなら簡単に締めているネジの回し方がわからなくなってしまって。どうしたら回るのかがいくら考えても出てこなくなった」 病院で医師から告げられたのはパニック症候群。修理店も退職
有効求人倍率が44年ぶりの高水準と話題だ。こんな景気のいいニュースを聞いて「今が転職のチャンスかも!」と思った人は少なくないだろう。しかし、厚労省の統計によると転職者の約3分の1は年収が下がっている。つまり、決して手放しで喜べる状況ではないのだ。では、希望に溢れた転職者を“転職貧乏”に追い込む要因は一体何なのか。あるケースを紹介しよう。 …津田高大さん(仮名・40歳・独身)/年収750万円→年収680万円 <津田さんの経歴> 22歳 慶應義塾大学卒業、大手化学系商社に入社 26歳 転職を決意するも上司に慰留されて断念。以降断続的に転職活動を行う 30歳 大手医療系メーカーに転職 33歳 連日の飲み会で体調不良に 35歳 大手機械系商社に転職 ======= 「20代の自分に会えるなら、『転職なんてやめとけ』と言ってやりたいですね」 2度の転職を経て、現在は機械系商社で経理マンとして働く津田
高学歴ならば人生安泰という神話はとうの昔に崩れ去った。たとえ、生真面目にエリート街道を進み、世間的には一流の職業に就くことができたとしても人生なにがあるかわからない。今回は、“御三家”と呼ばれる名門校から憧れのテレビマンになったにも関わらず、現在は時給1000円のアルバイト生活に甘んじる50代男性の半生を紹介したい。 実家は横浜市内の高級住宅街。父は航空会社社員、母は有名生命保険会社の総合職を経て専業主婦。誰もが羨む上流家庭に育った吉原さん(仮名・50代)もまた、当たり前のように名門私立幼稚園に通い、中学も私立、高校は東京都内の“私立御三家”と呼ばれる男子校にすんなり受かった。高校入学時点で五教科の偏差値は低くて70、模試によっては偏差値が80を超えることも少なくない。まさに“神童”の名に恥じない「エリート予備軍」だった。 大学は当然「東大」以外にない、と高校入学直後から勉学に励んだ。とは
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