【読売新聞】ネット空間の問題の一つ「エコーチェンバー」。SNSで自分と似たような関心を持つ人々とつながる結果、同じ考えばかりが目に入り、思考が極端化していく現象だ。 山梨県のIT業の男性(33)はまさにその渦中にいた。きっかけは昨年
真偽不明の情報が飛び交うネット空間を良くしようと、米Googleとヤフーの支援を受け立ち上がった「日本ファクトチェックセンター」(JFC)について、ネット上ですでに批判の声が上がっている。JFC側とネットユーザー側の温度感に、ボタンの掛け違いがありそうだ。 信用ならない情報とは何なのか 批判を受けている要素はいくつかあるが、“温度感の違い”というところでは「報道機関はチェックから除外」というJFCの方針に注目したい。 JFCがガイドラインで定めるファクトチェックの「対象言説」には「(4)正確で公正な言説により報道の使命を果たすことを目指す報道機関として運営委員会が認める者が発信した言説ではないこと」という取り決めがある。その後ろには例外規定もあるが、原則としては「報道機関は正確性・公正性に努めているから除外する」ということだ。 これはメディア側の論理とネット空間の健全性向上を考えれば一理あ
「やたらと“エビデンス”を求める人」と「陰謀論にハマる人」、その意外な共通点 じつは両者は似ているのかもしれない… 「それってエビデンスあるんですか?」 世の中には、それを言われると言葉に詰まってしまう「脅し文句」がある。「誰に向かってものを言っているんだ」とか「……ですが、何か問題でも?」といった言い回しはその典型だ。最近そこに加わったように見えるのが、「それってエビデンスあるんですか?」である。 誰かがこう問い詰められているのを見ると、見ているこちら側まで少しドキッとしてしまう。もちろん、何らかのデータを持っていれば良いのだが、24時間365日あらゆる発言をデータに基づいて行うわけではない。だから、隙あらばこのフレーズを使うことができる。そういう事情もあってか、「個人的な意見ですが……」とか「あくまで印象ですが……」とあらかじめ断ってから話し始める光景も珍しくない。 言うまでもなく、「
新型コロナウイルスの感染者急増を受けて記者会見する小池百合子都知事=東京都庁で2020年3月25日午後8時18分、大西岳彦撮影 新型コロナウイルスの感染を調べるPCR検査の実施件数や感染者数が、2020年東京オリンピック・パラリンピックの開催延期決定後に増えたのではないかという見方がインターネット上で飛び交っている。「五輪延期が決まった途端に感染者数が急増している」「今まで検査せずに隠蔽(いんぺい)してきたのではないか」……。いったいどういうことなのか。誰でもアクセスできる厚生労働省や東京都のホームページに掲載されているデータを基にその真偽を調べた。【山下貴史/統合デジタル取材センター】 「五輪延期したから検査増」? 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、国際オリンピック委員会(IOC)が臨時理事会を開いたのは3月22日だった。IOCは東京五輪の延期を検討すると発表し、日本政府、東京都、大会
知事からのメッセージを紹介します。 令和2年3月10日のメッセージ コンスピラシー 英語です。conspiracy、陰謀とか謀議とか訳します。日本語にするとちょっときついのですが、企みとか言うと、まあそんなもんかという言葉です。 通商摩擦を担当していますと、特に米国相手だと、すぐ先方が、これは日本政府やMITI(通産省)のコンスピラシーだろうと言って攻めてくるのです。 このコンスピラシーで先日面白いことがありました。 和歌山県では2月中旬から新型コロナウィルス感染症に関して、病院の院内感染が起こり、和歌山県を挙げて必死の努力で、何とか抑え込み、3月初めから当該病院は完全に正常化するに至っているのですが、それを聞きつけた米国の大手新聞、ニューヨークタイムズが取材をしたいと言ってきたのです。実際は、3月4日に電話取材を受けました。 初めは、私の記者会見の様子を連日見て、情報公開のやり方とトップ
2020年東京オリンピック・パラリンピックのボランティア応募を巡って、Twitterで「ネット工作」疑惑が持ち上がり、一時混乱が広がりました。騒動の中、この「工作疑惑」をネタにした“診断メーカー”(TwitterのIDを入力すると、ランダムでさまざまな診断テキストが出力されるサービス)も作られましたが、作者は最終的に「余計なことをしてしまった」としてこれを削除しています。 本当に「ネット工作」があったかどうかは今もって不明ですが、なぜ作者(仮にOさんとします)は診断メーカーを削除しようと思ったのか。どのように「工作疑惑」が広がっていったのかと併せて、本人に聞いてみました。 診断メーカー「君はオリンピックのボランティアになれるか」(現在は削除済み) 「ネット工作始まったな」――きっかけは不審なツイートから そもそもの発端は、8月16日夜のほぼ同時刻(実際には20分差)に、ほとんど同じ内容の文
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