昨年同様にコロナ禍の影響をもろに被った今年の映画興行だが、現時点では昨年対比で110~120%台の興収で推移しそうだという。これをどうとるかはいろいろな見方がある。映画関係者に聞くと、この時世のなか、よく健闘したととらえる人もいる一方で、まだまだ観客が戻ってきていないとの指摘も多い。 一昨年との比較でいえば、だいたい60%台前半になりそうだ。2019年は過去最高の興収(2612億円)を記録している。最高水準と比べてもどうかと思うが、回復基調にはいまだ遠いとはいえるだろう。 ■興収トップは「シン・エヴァンゲリオン 劇場版」 邦画と洋画を合わせた作品別の興収トップは、「シン・エヴァンゲリオン 劇場版」(配給・東宝、東映、カラー)だ。推定102億8000万円前後とみられる。「名探偵コナン 緋色の弾丸」(推定75億5000万円/東宝)、「竜とそばかすの姫」(同65億3000万円/東宝)、「東京リベ