[オタワ 16日 ロイター] カナダの航空当局は16日、昨年1月にエア・カナダ旅客機が大西洋上で急降下した事故について、機長が仮眠後のもうろうとした状態で金星を別の飛行機と誤認した上、衝突を避けようとしたとする調査報告書を発表した。 この旅客機は、乗客95人と乗員8人を乗せたトロント発チューリヒ行きのボーイング767型機。同機は約120メートル急降下し、これにより16人が負傷し、うち7人が病院で手当てを受けた。 報告書によると、機長は仮眠から目覚めた直後で、頭がはっきりしていない状態の中、別の貨物機が近づいているという情報を確認。その直後に金星を貨物機だと誤認して、自機に向かって接近してくると思い込み、衝突を避けるために操縦かんを下げたという。 小さな子供を持つ機長は日頃から寝不足が続いており、深い眠りに入らないように決められている最大40分の仮眠時間を35分も超えて寝ていたという。