全国漁業協同組合連合会のサイトより 強引な手法から「漁業団体の金正日」とも揶揄される全国漁業協同組合連合会(全漁連)の岸宏会長の足元が揺らいでいる。漁業協同組合「JFしまね」(松江市)の会長も務める岸氏による私物化疑惑などが浮上。一部の同組合員が同氏に対し、6000万円の損害賠償を組合に支払うよう求めて、松江地裁に提訴している。 不要な出張繰り返す? 漁業団体は本来、漁業者の所得向上などに寄与するために存在する。仮に大幹部が組織を私物化していることが事実ならば、団体の存在意義が根本から問い直されることになりそうだ。 地元報道などによると、岸氏をめぐる疑惑の具体的な内容は、関西方面への不要な出張を繰り返したこと、法人税の申告遅延といった法令違反、すでに閉店した直営鮮魚店の預金が使途不明となっていることなどが挙げられる。こうした行いがJFしまねに損害を与えているというわけだ。 岸氏は全漁連の会
写真:Ivo Gonzalez/アフロ 3月16日、NHKで『新型コロナウイルス「いま あなたの不安は何ですか?」』が放送された。視聴者から寄せられた3万件から選ばれた疑問に、東北医科薬科大学特任教授の賀来満夫氏、聖路加国際病院・感染管理室マネージャーの坂本史衣氏、東邦大学教授の小山文彦氏らが答えるものだ。司会は武田真一アナウンサー、林田理沙アナウンサー。放送中もファックスやインターネットで視聴者からの質問を受け付けた。 紹介された視聴者の声には、公園で遊んでいた子どもが、近隣住民から「家にいなくていいのか」と注意を受けたというものもあった。新型コロナを恐れるあまり、このような過剰な反応があることはほかでも聞かれる。 専門家会議が示した、クラスター(集団)発生のリスク条件が番組でも改めて提示された。(1)密閉空間であり換気が悪い、(2)手の届く距離に多くの人、(3)近距離での会話や発声があ
立教大学の池袋キャンパスに、「丸善キャンパスショップ立教大学池袋店」がある。運営するのは、丸善雄松堂。文化施設の建築・内装、図書館業務のアウトソーシングなども手がける大手書店だ。 昨年の秋から今年の春にかけて、この書店に10~20年勤めていたベテラン書店員がほとんど辞めてしまった。新たに入った新人も数カ月で辞めていった。大学の書店であるから、もっぱら講義で使われる教科書を売るのが、10年ほど前までの同店の姿だった。学生たちがやってくるのは、ほとんど4月と9月のみだった。 それではもったいないと考えた書店員たちが、文芸書や美術書を置き始めた。学生たちが「丸善で待ち合わせしよう」と言い交わすような場所にするのが、書店員たちの夢だった。売れ筋のものではなく、読んでほしいと勧めたい本を並べた。熱心な書店員は休日を使って本を紹介するフリーペーパーをつくった。これはそのまま、並べた本に立てるPOP広告
米国で、Dollars for Doctorsというサイトが話題になっています。直訳すれば「医師に渡されたドル」です。医師が製薬会社から受け取ったお金を公表する制度ができ、米国のNPOがそれをまとめているサイトで、「あなたの主治医は製薬会社からお金をもらっていますか?」という書き出しがショッキングです。 同サイトによると、過去1年間で2,000億円が全米の医師に支払われたとのこと。ほとんどが、いわゆる研究費ではなく、講演料、旅費、食事代、贈り物、印税などでした。医師は、基本的に病院から給料をもらっていますから、製薬会社から受け取ったお金は、(違法かどうかは別にして)薬を処方したことに対する謝礼、つまりリベートということになります。 処方箋は、高度な専門的判断に基づいて、医師が患者の利益のために書くものです。したがって医師の労働に対価が支払われるのは当然としても、さらに商品を販売する会社から
最近しばしば耳にするジビエ料理、つまり狩猟鳥獣の肉料理は、日本において畜産肉が普及する明治時代以前より食されてきた、日本の伝統食ともいえるものです。 シカ、クマ、イノシシなどが国産ジビエの代表ですが、特にシカ肉は低カロリーで高タンパク質、鉄分やDHAも含むことから、ヘルシーな肉料理の食材として人気が出ています。 シカは九州から北海道まで、日本全国に生息しています。日本は島国なのでシカは海を越えて交配することはできず、本州、九州、対馬、屋久島など多くの島に固有種、つまりその島でしか見ることのできないシカが生息しています。 北海道の固有種である蝦夷鹿は、体重が100kg前後もある日本最大級のシカです。明治初期の北海道開拓の時代には、肉を輸出するために乱獲され、何度も絶滅の危機に瀕しました。 鉄分&良質な脂肪で栄養満点のシカ肉 「萩の葉を加へて寝たる鹿子哉」(小林一茶) 鹿は春に生まれて、秋に次
準中型免許が創設されてから1年。普通免許は18歳から取得が可能だが、中型免許は20歳にならないと取得できない制度になっていた。 近年、アマゾンをはじめとするネット通販の拡大で、物流需要は増加の一途をたどっている。一方、物流業界は、トラックドライバーをはじめとする人手不足に悩まされている。ドライバーの高齢化は激しく、長時間拘束される長距離ドライバーは特に不人気だ。物流事業者は新卒の若者を率先して採用しようと試みているが、思うように人が集まらない。それは、トラックドライバーが低賃金・長時間拘束という重労働であることに理由がある。 そうした労働環境を改善するべく、各社は人手を増やす方針を強化。人手が増えれば作業を分担することができる。ひとりが受け持つ荷物の総量を削減することで、労働時間の軽減につながる。準中型免許の創設も、業界が長らく要望してきて実現した労働環境改善策でもあった。トラック業界の関
生化学分野に精通し、サイエンス・コミュニケーターとしても活動するほか、教育機関で教鞭も執っているへるどくたークラレ氏が、薬局で買える医薬品や健康・栄養食品を分析。配合成分に照らし合わせて、大げさに喧伝されている薬や、本当に使えるものをピックアップします。 プラセンタブームが止まらない。 最近しきりに「美肌に」「アンチエイジングに」などと用いられる成分として、プラセンタというものがあります。言葉くらいは聞いたことがある人も多いと思います。 近年は植物性プラセンタやマリンプラセンタといったものまで配合と書かれていたりします。そもそもプラセンタとは、どういったものなのでしょうか? また、確かな効果のある成分なのでしょうか? 価値があると思って買っているその成分、本当に価値があるのか見ていきましょう。 プラセンタとは プラセンタというのは胎盤のことです。胎盤を英語にしただけのものです。胎盤は、我々
国会議員秘書歴20年以上の神澤志万です。 7月に入ってから、九州や四国、中国地方を中心に台風による甚大な被害が相次いだことに、心よりお見舞い申し上げます。 特に7月4日は、午前8時頃に台風3号が長崎県長崎市付近に上陸、九州北部と愛媛県に被害が集中しました。さらなる被害も予想され、気象庁は九州から東北にかけて大雨に警戒するように呼びかけていました。 その上、この日は午前9時39分頃、北朝鮮西岸から弾道ミサイル1発が発射され、「日本の排他的経済水域内に落下と推定される」というニュースも飛び込んできました。国家安全保障会議(NSC)がその日のうちに二度も緊急開催されるなど、緊迫した状態が続く日となりました。 しかし、稲田朋美防衛大臣にはまったく緊迫感がありませんでした。 「あいつに防衛を任せていたら、未来がない」 先日、東京都議会議員選挙に駆り出されていた国会議員の秘書たちが「反省会」をしている
まったく懲りていない。それに、これでは自分の首を絞めるようなものではないか――。ミュージシャンのASKAさんの逮捕を取り上げる各種報道を見て、つくづくそう思った。それは、ASKAさんについてではない。これを報じるマスメディア、とりわけテレビ局に対して感じたことである。 生かされなかった“苦い失敗” まず驚くのは、この件について取り上げる放送時間の長さ。確かに彼の音楽デュオは、かつて一世を風靡し、覚せい剤の使用で有罪判決を受けた後も、気になる存在ではあろう。加えて、彼自身が「盗聴、盗撮されている」として警察を呼び、それがきっかけで逮捕に至ったという、“飛んで火に入る”的な経緯も人の目を引く。 著名人の薬物問題を大きく取り上げる報道は、人々の関心に応えるだけでなく、薬物に関する啓発にもなる。個人の意志だけではなかなか断ち切れない薬物依存症の怖さや、薬物を離脱するために何が必要かといった知識が広
いじめの発覚を受け、松野文部科学大臣は、省の幹部を派遣して実態の把握と指導を行う方針を明らかにしたほか、全国の教育委員会に、こうしたいじめに迅速に対応するよう指示したが――。(画像は文部科学省HPより) 東京電力福島第一原発の事故で、福島県から横浜市に自主避難した家族の子どもが、小学生時代にいじめを受け、放置されていた。いじめが始まった時期と、それが多額の金銭をせびられる重大事態に至った時期。 この2つの時期に注目しながら、問題を考えてみたい。 メディアで垂れ流された差別発言 まず、いじめが始まった時期。 現在中学1年になるこの男子生徒は、2011年8月に転校したというから、9月の2学期から横浜市の小学校に登校するようになったのだろう。その直後から、名前に「菌」をつけて「◯◯菌」と呼ばれるなどのいじめが始まったという。 いじめる相手をバイ菌扱いするのは、子どものいじめの古典的手口だ。転校生
ここには、刊行年度の古い本がズラリと並んでいる。これも中古本の選書リストの一部と思われるかもしれない。だが実は、これは多賀城市立図書館がツタヤ図書館としてリニューアルオープンする前、昨年4月に決裁された除籍(廃棄)本リストの一部分である。 この除籍リストをみると、ほとんどは雑誌のバックナンバーで、単行本の除籍は少ないが、その単行本には生活・実用書がズラリと並んでいる。 注目したいのは、いつ発行の本かだ。この除籍本の「受入日」(実質的には刊行年)をみると、1990年代もあるが大半は2000年代だ。前回記事で紹介した選書リストの料理本に数多くの90年代出版のタイトルが並んでいたのと比べたら、むしろ廃棄した本のほうが新しいくらいである。 市民の貴重な税金で購入する本が、廃棄した本より古いというのはどういうことなのか。これから購入しようとしている本のリストと、不要として廃棄した本のリストの見分けが
のりのきいたワイシャツにピカピカの革靴、そして、靴擦れだろうか、少し履き慣れない様子で歩く若者たち。ちょっと大きめのトートバッグに、明るめ清楚メイクの女性など、この時期はいかにも「新生活を始めました」という人たちを街中や電車内で見ることができる。 春は、まず別れがあり、そして新たな出会いが待つ。そう約束されていたはずだった。しかし、5年前の3月11日、卒業シーズン真っただ中での予期された別れだけでなく、予期せぬ別れを連れてきたのが東日本大震災だ。 「看護師の専門学校への入学が決まっていて、入学金もすでに支払っていました。でも、あの日から父が帰ってきません。家がなくなってしまい、働き手の父も亡くした。あの時から、機能はすべてストップ。体育館に身を寄せる中で、私1人が地元を離れて学校に通うなんてことはできませんでした」 そう語る日向さん(仮名)は、学校に1日も通わず、地元で残された家族と過ごす
熊本・大分を襲った大地震で、熊本刑務所(明石雅己所長)が施設の一部を開放し、周辺に住む被災者を受け入れた。その数は最も多い時で240人。ライフラインが復旧した後は、自宅の片付けが済んだ人から帰宅し、現在は16人が残っている。 法務省は、東日本大震災の時には、宮城県石巻市の避難所に職員を派遣し、被災者支援を行ったが、刑務所が避難所を開設するのは今回が初めて。しかし、避難所運営は初めてとは思えないほど迅速で適確だった。多くの住宅が全半壊している地域とは異なり、比較的短期の避難生活で済んだ人が大半だったとはいえ、災害時に避難所を設営する自治体が学ぶところも大きいのではないか。 良好な避難所設営を支えた9つの取り組み 私が気づいたところをいくつか列挙してみる。 (1)自立した備え 刑務所は、災害時に備え受刑者と職員の7日分の食糧と水を備蓄することになっている。毛布などの備蓄もある。被災者にはそれを
おでんが食べたくなる季節がやってきました。ついつい手軽なコンビニエンスストアのおでんを買ってしまう方も多いでしょう。 10月21日放送のバラエティ情報番組『トリックハンター』(日本テレビ系)で、「コンビニおでんをおいしくするトリック」というテーマがありました。ローソンによると、トリックは鍋の仕切りの穴にあるそうです。おでんの具材にはダシを出すものとダシを吸うものがあり、仕切りに絶妙な穴を開けることで効率よくダシが具材に吸収され、コンビニおでんはおいしくなるというのです。 しかし、こんなテレビ番組に騙されてはいけません。コンビニおでんの真のおいしさのトリックは、鍋の仕切り穴などではなく、食品添加物の巧妙な使い方にあります。当然、そのおいしさはおでんの具材やダシ本来の味ではありません。添加物によっておいしく感じさせられているのです。 6~7年前のことです。焼きチクワやハンペンなどをつくる三陸海
Ustream番組『UstToday』出演中のUstream Asia社長・中川具隆氏(13年)。この時はUstreamの広告塔として、番組やセミナーの出演を積極的にこなしていた。 インターネットサービスの栄枯盛衰は、あまりにスピードが速い。5年前に時代の寵児となったライブ動画配信サービス・Ustreamが、2016年1月にひっそりと日本での展開を終える。 12月1日にソフトバンクの子会社・Ustream Asiaが、アジアでのサービスを本国アメリカのUstream, Inc.に移行すると発表した。Ustream Asiaは日本・韓国を含むアジア地域でのサービスを独自にカスタマイズし提供していたが、これをアメリカに返すかたちだ。 一言でまとめれば、Ustream日本法人の撤退、だろう。Ustream自体は今後も日本から利用できるが、ソフトバンク子会社が提供してきた日本語トップページや、日本
被害者遺族の反発もあり、その出版が批判されている『絶歌』。販売を自粛する書店もあるが、出版流通大手のトーハンが発表した週間ベストセラーでは総合1位を記録した(16日時点)。 神戸の児童連続殺傷事件の加害者である「元少年A」(32)=事件当時14歳=が出した手記『絶歌』(太田出版)に、轟々たる非難が起きている。本に対する評価は人それぞれだし、「こんなものは読みたくない」という人がいても当たり前。私が気になるのは、「遺族の許可なく出版すべきでない」「印税収入はすべて被害者に渡すための法律を作れ」などと出版に対する規制を求める動きや、行政が本の販売や購入の自粛を求めたり、貸し出し制限をする図書館も出るなど、表現の自由にもかかわる動きが出ていることだ。 置き去りにされた「表現の自由」 被害者の1人である土師淳君(当時11)の父親、守さんは、手記の出版に強く反発し、報道を通じて憤りのコメントを発表。
生化学分野に精通し、サイエンス・コミュニケーターとしても活動するほか、教育機関で教鞭も執っているへるどくたークラレ氏が、薬局で買える医薬品や健康・栄養食品を分析。配合成分に照らし合わせて、大げさに喧伝されている薬や、本当に使えるものをピックアップします。 以前、シャンプーについて記事を書いたところ、大きな反響を頂いたので、さらにシャンプーについて言及してみます。 今回は、シャンプー業界を化学物質という観点から分析して、シャンプー業界にはびこる嘘や迷信に可能な限りメスを入れてみようと思います。 加えて、謎のノンシリコン信奉など、都市伝説めいた宣伝をバイアスなしに評価し、皆様のシャンプーを選ぶ際の参考にしていただければ幸いです。 ●ノンシリコン神話~シリコンが悪いわけではない 最初に、地味だけど大事なことをひとつ。 シャンプーの成分としての「シリコン」は、厳密にはシリコーンオイルといいます。中
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