印刷 農林水産省は24日、計画的避難区域の福島県飯舘村の実験農場で栽培したヒマワリの種から採った油に放射性セシウムが移行しないことを確認した、と発表した。この油は、軽油に代替できる「バイオ燃料」にできる。除染には効果がなかったヒマワリだが、汚染農地で栽培可能な作物として活用する道が見えてきた。 土1キロあたり7700ベクレルの畑で栽培したヒマワリの種を使い、バイオ燃料の製造過程でセシウムがどう移行するかを検証した。種に圧力をかけて油を抽出。不純物を濾過(ろか)して測定した結果、セシウムは検出されなかった(検出限界1キロあたり1.1ベクレル)。ただ、油を絞った残りかすから1キロあたり117ベクレル検出されたという。残りかすは副産物として飼料や肥料に使われるが、農水省が設けた飼料と肥料の暫定基準値の半分以下だった。 同省技術会議は「バイオ燃料として活用できるかを検討し、一定の結果を得た。