『行ってはいけない外食』(知的生き方文庫)など多くの著書を通して、食の安全性を訴えるフードプロデューサーの南清貴さんは、東日本大震災直後に東京から岐阜に拠点を移し、農業に密着した… 続きを読む
2015年6月29日月曜日から、母の新しい生活が始まった。 月曜日はデイサービスで過ごし、金曜日は半日のリハビリテーションで通所。間の曜日もお昼にヘルパーさんが入って生活を補助する。4月に弟が公的介護保険制度の導入に動いてから、実際に要介護1の認定を受け、生活を組み直すまでに、ほぼ3カ月がかかった。 私は、これでいくらか楽ができるようになるか、と思った。5月のリハビリ通所開始から少しずつ介護の負担は減っていた。失禁は悩みの種だったが、ここからは自分ひとりで背負い込まずに、ヘルパーさん達と協力して事に当たることができる。 が、新生活開始と同時に事件が起きた。もう一度生活体制の組み直しが必要になるほどの一大事だった。 母が転倒したのである。 正確に書くと、誰も転倒したことを確認していない。本人も覚えていない。まるで「誰も見ていない森の中で木の葉が落ちたとして、それは本当に落ちたと言えるのか」み
私はかつてニセ医学に傾倒し、脱出し、現在は反ニセ医学活動をしている。思うところあって、私のニセ医学遍歴と、私がニセ医学に傾倒するようになった原因、そして抜け出せた経緯について明らかにしておきたい。後半には、医療に関係する方々へのお願いをまとめた。 いまこの記事を書く理由と目的 まず強調しておきたいこと。私が懸命に反ニセ医学活動をしているのは、私自身がニセ医学の被害者だからだ。突き詰めてしまえばどこまでも自分のためにすぎない。 自分がニセ医学に騙されてきた遍歴など暴露するのは非常に恥ずかしいのだが、思いきって書くことにする。いつか書かなければいけないと思っていたのに、延ばし延ばしにしていたことを先にお詫びしておきたい。 Welq問題を発端に、いままで一般に信頼度が高いとされてきたメディアにさえ、情報の信頼性やモラルの低さに批判が向けられるようになった。 私はこの影響で、自分が今まで信頼してき
「僕だってきついですよ。子供の成長を見ることができなかった。もう一度、一緒に暮らしたいですよ。でも、もうチャンスはないのかな…」 東京都内の居酒屋、40代の男性の口からこんな言葉が漏れた。震災から5年のこの冬、会社帰りの彼を食事に誘い、焼酎を片手に近況を聞いていた。 匿名を条件に取材に応じてくれた彼の名を、Tさんとしておく。Tさんは2011年の原発事故を機に家族と離れて暮らしている。2011年夏、妻と子供は西日本に引っ越した。原発事故による母子避難だ。 Tさんはいま、首都圏近郊のアパートに一人で暮らしている。朝は午前7時には家を出る。帰りは遅ければ午後10時過ぎ。食事は近所のスーパーで買った惣菜や外食で済ませる。一人暮らしにも慣れてきた、と思うが悔いは残る。 「会うたびに娘の体は大きくなって、言葉を覚える。その成長をそばで感じることができないですからね」 亀裂の原因になった「食の好み」Tさ
乳製品や脂肪は体に悪いから食べない、野菜はオーガニックだけを食べる──などと、一見健康そうに思える食生活がエスカレートし、かえって健康を損ねている女性が急増しているという。 静岡県在住の主婦・宮田信子さん(仮名・50才)は、「添加物」「加工品」という言葉が大嫌い。5年ほど前に若くして親戚をがんで亡くしたことがきっかけで、自分の食生活を見直すことになった。 「農薬や添加物に発がん性物質があると聞き、食品表示ばかり気にするようになりました。何を食べるのも怖くなって、本当に信頼できるお店で買った有機栽培の野菜や穀物しか受け入れられませんでした。 当然、品数が少なく値段が高いですし、食べたいと思ったときに必ず手に入れられるわけではないんですよね。手に入らないときは諦めて、オーガニックのコーヒーやお茶だけで1日過ごすこともありました」 そんな生活を2年以上続けているうち、信子さんの体に異変が表れ始め
めっきり秋めいてきた今日この頃ですが、実は今年の夏、知り合いの人からとある微生物資材をいただきまして、それをひと夏ずっと試していました。 いただいた微生物資材はこの様なもので、濃い色の方は農業や家庭園芸用として用いるもの、薄い方はそれを家庭用に改良した「活性液」というものです。 蓋を開けるとつんとした臭い、どちらかと言うとバルサミコ酢の様なお酢系の刺激臭が鼻をつきます。色が濃い農業用の方はきつい香りですが、家庭用の方は臭いはかなり抑えられています。 添付されていた資料によりますと、資材の主な成分は光合成細菌や乳酸菌、酵母菌などの菌を独自配合し、黒糖で発酵培養したとありました。 【注】 EMではありません(笑)。 活性液の取り扱い説明書によりますと、その使用方法としては、 ・排水口などの臭い消し ・室内の拭き掃除 ・レンジ周りの油汚れ ・生ゴミの発酵 ・家庭園芸 など、あくまで生活の場での使
昨日(11月2日)、東京大学大学院農学生命科学研究科 食の安全研究センター主催の、「サイエンスバスツアーin福島」に参加しました。その様子を報告します。 1.写真 集合場所の、御用学者と東大話法の総本山、東京大学です。集合時間が朝6時50分というのがなかなかつらいところでした。 学会やらシンポジウムがよく開催される弥生講堂です。私は毎月1回ぐらい訪れています。 最高学府はギンナンの悪臭が漂います。 バス 最初の目的地、福島県農業総合センターです。 原発事故からの復旧技術に関する展示が行われています。 食品の放射性物質測定に関して、同センター安全農業推進部部長より説明を受けます。測定室は部外者の立ち入りが厳禁なので、説明は廊下で行われました。 分析前の試料調整です。「マリネリ容器」でどこかの常春の国を想像してしまいました。この部分はあとで詳しく説明します。 測定です。計10台あるこの測定器は
手づくり石鹸が、相変わらず一部では盛んなようです。家庭から出るてんぷら油などの廃油を使って、石鹸をつくろうというもので、油を排水溝に流さないので水を汚さないとして、各地の自治体が推奨したり、環境団体や婦人会、サークルなどで「環境にやさしい」というふれこみで広まりました。 廃油を加熱して、カ性ソーダを入れてかき混ぜる、熱湯を注いでかき混ぜる、それを繰り返す、何日かおいて固める、という作業が一般的なようです。なかには、みかんやごはんのような有機物を加えるつくり方もあるようですが、比較的簡単にできるというので、子供会でやらせるところまで出てきました。 しかし、これには問題点がいくつもあるのです。今回はまず、その危険性などに注目してみましょう。 まず、第一にカ性ソーダは、皮膚に触れたりすると障害を残す恐れがあり、目に入ると失明の危険性もある劇物です。それを、扱い慣れない人が、一般の家庭など、設備や
バッタ博士、前野ウルド浩太郎。サハラ砂漠の国・モーリタニアで働く33歳。カネはない。安定した将来の約束はない。だが、研究への情熱がある。バッタへの愛がある。ピンチはアイデアで乗り越える。厳しい環境下で働くすべての戦士たちに捧げる「サバイバルのためのひと工夫」、連載開始。 取り返しのつかない生活を送っています 私は雪国・秋田育ちにも関わらず、灼熱のサハラ砂漠でバッタを執拗に追いかけ回すことを生業にしている男です。一般に博士号を取得した研究者は、就職が決まるまでポスドク(ポスト・ドクター)と呼ばれる1、2年程度の任期付の職を転々としながら食いつなぎます。私もポスドクです。政府が2年間の任期で若手研究者を外国に派遣する制度を利用し、このアフリカ滞在中の成果を引っさげて、安定した給料が得られる常勤の昆虫学者になる可能性に賭けました。モーリタニアの国土は日本の3倍で日本人の民間人が私一人だけという孤
Astand終了のお知らせ 朝日新聞社「Astand」は、2023年7月でサービスを終了しました。 朝日新聞社が有料で提供する情報サービスの配信サイト Astand(エースタンド)は、各サービスの終了にともない2023年7月31日をもちまして閉鎖しました。 今後は、朝日新聞社が運営するニュースサイト「朝日新聞デジタル」をご利用いただきますようお願い申し上げます。朝日新聞デジタルのコンテンツはこちらでご案内しております。 https://digital.asahi.com/info/about/ なお、朝日新聞社のオンライン共通ID 「朝日ID」は引き続きご利用いただけます。 https://id.asahi.com/asahiID/asahiID_site.html
(この記事は以前運営していたブログどらねこ日誌に2009年07月21日掲載したものに修正や図表の更新をしたものです) ■どらねこ式Q&A どらねこは息子達をマクロビや自然療法などを推奨する保育園に通わせておりました。そんなマクロビ保育園からはいろいろな情報が飛び込んできます。 「人工のものは危ない」「和食が一番」「肉を食べるな」「予防接種は危険だ」という、当ブログを読んでくださっている方にはお馴染みのモノです。 今では妻も面従腹背なさってくれているのですが、先生方があまりに真剣なご様子でしたので、その主張にちょこっと影響を受けてしまったなんて事もございました。善意でやっていることが分かるので、なおのこと難しいのですよね。デタラメ健康法は論外ですが、子育てに有用な情報も沢山提供してくださるので、その取捨選択が難しいのです。 さて、こういった保育園をご利用のご父兄にはとても熱心な方がいらっしゃ
病理医ヤンデル @Dr_yandel スキンケアの話をするとしばしば「私は○○でこんなによくなった。一方△△ではこうなってしまった。だからあなたはだめ!」的なコメントをもらうが、「一例報告」を語られてもなーって気になる 肌管理は、住環境、生活リズム、さらには常在菌巣の構成割合などによって相当な個人差が出る(続く) 2013-04-02 09:35:15 病理医ヤンデル @Dr_yandel (続き)スキンケアに限らずどんなことにも言えるのだが、「私はこれを使ったらこんなにいいことがあったよ!」というのはあくまで「プライベートトーク」の域にとどめておくべき。もちろん本人の幸せな経験を他人に話して共有するのはいいことだが、「アドバイス」にするには根拠が薄弱。(続く) 2013-04-02 09:36:44 病理医ヤンデル @Dr_yandel (続き)通販番組などでも「※個人の感想です」と明記
「ぶたやま亭で食べましょう」というブログを運営なさっているぶたやまさんという方がいらっしゃるのですが、その人が最近、サイエンス・ソーシャルカフェ「あたしのために」立ち上げました。という事らしいです。 ところで、その第1回目が先日3月10日に行われたのですが、なぜかどらねこがお呼ばれいたしまして、お初をいただく栄誉に与りました。いや、なんで他人事感ありありな文章なんでしょうね。 当該イベントの告知はぶたやまさんのブログにて紹介されております。 サイエンス・ソーシャルカフェ「あたしのために」をスタートします。 明日はその第一回目の日。 これまで、放射線を学ぶ小さな勉強会「あしたのために」というものをやってきていたのですが、ここへきてもう少し、視野を広げてみたいなと思ったのがきっかけです。 twitterでは色々な方とのご縁がありました。それを少しリアルでもやってみたい。 明日のためには公共が意
ネットで公開されていた西原理恵子の「毎日かあさん」に西原さんのお母さんのことが書かれていた*1。それによると、健康の維持にとても気を使い、テレビの健康食品情報はメモを取りながら熱心に視聴。そこで勧められた食品を家族にも勧めるといった姿が描かれていた。テレビではいろいろな食品を次々に紹介するから、当然家族へも次々と新たな食品が勧められるとともに、古いものは忘れ去られていく。一方、インフルエンザの予防接種は家族には内緒(というわけでもないのかもしれないが、特に勧めることなく自分だけ)で受けている。これを読んで、あらためて『「いわゆる健康食品」は一種の娯楽なのだな』と思った。自分のまわりを見渡すと、母はここまで熱心ではないものの、「○○は□□にいいから食べなさい」といいながらヨーグルトや野菜ジュースあたりを食事に出していたことが思い出される。それでも、通常の食事の範囲の中なので、この程度までなら
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