英ロンドンで2016年に創設された「Perlego」は、定額の利用料金を毎月支払うことで教科書や文献に自由にアクセスできる“Spotifyの教材版”ともいえるサービス。現役大学生はもちろん、研究者や技術者らにもニーズを見込んでいる。 ・7万冊以上の教科書にアクセスし放題 大学で学ぶうえで意外と経済的負担が大きいのが、履修科目ごとに指定される教材の購入だ。 英国では、学術書や専門書の価格が、1978年以来800%以上も上昇し、この上昇率はインフレ率の3倍に相当するという。 そこで、従来、印刷や物流、小売などにかかっていたコストを節約することにより、より安価に、アクセスしやすいかたちで、これらのコンテンツを提供しようと、「Perlego」が誕生した。 「Perlego」では、科学、医学、教育の分野で強みを持つ学術出版社「ワイリー(Wiley)」や英国の出版社「パルグレイブ・マクミラン(Palg
読者「電子書籍なのになんで紙と同じ値段なんだ!安くしろ!」 出版社「すいません。社内で検討します(いや電子の方が原価が高いし……)」 出版社で電子書籍の制作や販売に携わっていたら、誰もが上記のようなやり取りを経験したことがあるはずだ。 anond.hatelabo.jp 上記エントリーに対して「もっと安くできるだろう」という意見もあがっている。 私はこれまで出版社の編集者として、紙の書籍も電子書籍にも携わってきたが、正直なところ電子の方が原価がかかり、原価を回収するのも困難だ。 紙の書籍の場合、1000円の本を初刷り1000冊で販売する際の内訳は以下になる。 ①~④の合計は1000円だ。 ここでおかしなことに気づく。 あれ、利益が出ていない……? そう、①~④はすべてコストである。 初刷りと言われる最初に印刷所で刷る分の1000冊を販売するだけでは利益は出ないのだ。 出版社の利益は、100
2013年12月18日に行われたJEPAセミナー「電子書籍実務者は見た!」のレポートです。動画やプレゼン資料は epubcafé にアップロードされていますので、詳細はそちらをご覧下さい。2時間半くらいのセミナーです。「今のワークフロー、ここがヘン」「ここさえ気をつければ、もっと効率的にできるのに」「せめてこれだけはやめてほしい」といったディープな情報が公開されていました。 登壇者は、上の写真で向かって左から田嶋淳さん(三陽社メディア開発室)、林智彦さん(朝日新聞社)、大江和久さん(株式会社ラング)、梅屋文彦さん(SBクリエイティブ)、安井一弥さん(Office KZ)です。 このセミナーは、「電子書籍」が日本でブレイクしない理由の1つとして「『電子書籍』にふさわしいワークフローが確立されていない」ことを挙げ、紙の書籍に最適化されたワークフローで現場にどんな問題が起きているのか、どんな見直
先日、『アーマードール・アライブ』2巻の発売日を正式に発表させていただきました。 【お知らせ】『アーマードール・アライブ』2巻についてのお知らせ - Funny-Creative 記事内でも記載したとおり、まだ校閲や改稿など、編集作業が山積みを粛々と進めている最中です。 知人に下読みしてもらって矛盾点や改良点を洗い出したり、誤字脱字の山をひたすら切り崩したりと一人では大変な作業続いています。 下読みについては直接epubやテキストを送っても手伝ってもらえるんですが、細かい誤脱の修正やマークアップについては、どうしても口頭でフィードバックして解決しなければいけない状態です。 特に誤脱の指摘については、「○○ページ目の○行目に誤字があったよ」と教えてもらっても、リフローなEPUB形式のため追跡作業に難航してしまいます。 できれば直接原稿ファイルに手を入れて手伝ってもらいたいけど、複数人で1つの
こんなこと落ち着いて話す相手もいないし、なんとなく電子書籍周辺についてぼんやり考えてることをまとめてみる。 あ、これは僕個人の意見であって、僕の所属する会社とかやってる仕事とか関係ないですよ。 まずはみんなも大好きだったり大嫌いだったりするスティーブ・ジョブズの言葉を最初に引用しておく ハリウッドの連中にとってテクノロジーは「買ってくるもの」で、それが創造的なプロセスだとは全然思っていない。突然インターネットが出現して、彼らの商品を盗みはじめた。ナップスター後遺症に悩まされ、つなに糾弾すべき相手を捜し回っている。そして、テクノロジー業界にまで非難をぶつける。 一方テクノロジー業界の側は、彼らの商品にどれだけ手がかかっているか知らないから、違法ダウンロードをどうでもいいことだと思っていて、「うーん、ぼちぼち彼らも新しいビジネスモデルを作る必要があるね」で片付けてしまう。 でも、どっちも間違い
2017年1月 (2) 2016年12月 (5) 2016年11月 (6) 2016年10月 (9) 2016年9月 (2) 2016年7月 (1) 2016年5月 (2) 2016年4月 (6) 2016年2月 (3) 2016年1月 (2) 2015年12月 (6) 2015年8月 (1) 2015年7月 (1) 2015年6月 (2) 2015年5月 (2) 2015年4月 (5) 2015年3月 (9) 2015年2月 (3) 2015年1月 (5) 2014年12月 (4) 2014年11月 (8) 2014年10月 (22) 2014年9月 (1)
先日、Kindleダイレクトパブリシング(以下KDP)で小説を出版しました。 KDPはAmazonで電子書籍の自費出版ができるサービス。簡単な操作で、すぐに電子書籍を売ることができます。 なんて軽く書きましたが、実際は、試行錯誤、悪戦苦闘の連続。 マップは全部見えているのに細かい罠だらけで全く前に進めないダンジョンみたいです。あらゆるステップで引っかかりました。 こんな苦労を他の人は味わいませんように! ということで、ここに、自分が引っかかったところ一覧をシェアさせていただきます。 目次は以下の通りです。 大まかな作業の流れはどんななの? 適切な文章量や価格は? 縦書きで書く時の注意点 表紙画像を作るときの注意点 便利すぎて神! でんでんコンバーター Kindleプレビューツールで実際の見た目を確認 iPhoneやKindle Paperwhite実機で確認するときの注意点 米国での源泉徴
本文テキストファイルと表紙用画像をアップロードすると、EPUB3ファイルを作ってダウンロードします。 表紙画像は .jpg か .png、テキストファイルは .txt でお願いします。 テキストファイル、画像ファイルの、ファイル名は半角英数字だけでお願いします。 【どんなふうに見えるの?読めるの?】 ダウンロードしたEPUB3ファイルは、EPUB3リーダーで読むことができます。 下のスクリーンショットは、iPhoneの紀伊国屋電子書籍アプリkinoppyでファイルを開いたところです。 【テキストファイルの約束事】 ・小見出しごとで分割します(最低ひとつ、先頭に小見出しをつけてください) (小見出し)第一章 (小見出し)はじまりはいつもの場所だった (小見出し)◆ などと、(小見出し)の後ろの単語が小見出しになります。 ※カッコ小見出しカッコの後ろです (小見出しがそのまま目次となります)
読んだ。 本が本でなくなる日 - TechCrunch この記事に限った話ではないが、電子書籍が普及してからというもの「本は死んだ!」みたいな話をたびたび目にする。俺から言わせてもらえば「今更?」って感じだ。本が息をしなくなってから相当経っているだろ。 文庫本 電子書籍は携帯性に優れているが、本を手軽に持ち歩けるようになったと言えばまず文庫本だ。そして文庫本もまた本の価値を下げてしまった。 それまで本というものは重厚で高価であり、気軽に持ち歩くものではなかった。そのため本を読むということは部屋で机に向かって行うものだった。そのため読書はそれ自体が主であり、何かのついでや暇つぶしで行うものではなかったのだ。 しかしそれが16世紀に変わってしまった。アルドゥス・マヌティウスの手によって*1。印刷業を営んでいた彼は商売の上手いヴェネツィア人らしく、「持ち歩ける本」という全く新しい商品を生みだした
── いまこそもう一度、電子出版に真正面から立ち向かうときだと思っています。 7月1日に行われた記者発表会で、株式会社ボイジャー 代表取締役 鎌田純子氏は述懐を込め、このような挨拶をしました。この日、池澤夏樹氏の作品の電子化・販売をボイジャーが手がけることの発表と同時に、電子出版Webサービス「Romancer(ロマンサー)」が一般公開されました。2011年に導入した「BinB」ブラウザビューワが「いつでも誰でも簡単に電子の本を読める仕組み」なら、Romancerは「簡単に作る」役割を担っています。池澤氏とのプロジェクトでも使用しているとのことです。 Romancerは、昨年の国際電子出版EXPOの時点でクローズドβ版が公開されていましたが、正式版の公開で何が変わったのか、他社のサービスとは何が違うのか、そしてどのようなビジネスモデルにするのかを私は注目していました。鎌田氏は、ボイジャーが
本場カジノの臨場感をそのまま味わえる遊雅堂のライブカジノ(https://www.yuugado.com/livecasino)がおすすめ! ギャンブルやバカラの本は人気上昇中です。ギャンブルに関する本の出版社を無視してギャンブルについて語ることはできないでしょう。こういった本は、読み出すと本当に面白いものです。世界中には多くの出版社があり、その数を数えたり、ひとつひとつ解説するのは不可能です。しかしここでは、ギャンブルに関する良質な書籍を出版している人気の出版社をご紹介します!他にもご紹介したい出版社はたくさんありますが、ここでは数社に限定しています。 (more…) 本場カジノの臨場感をそのまま味わえる遊雅堂のライブカジノ(https://www.yuugado.com/livecasino)がおすすめ! ギャンブルやバカラの本は人気上昇中です。ギャンブルに関する本の出版社を無視してギ
電子書籍って「Kindle」以外のプラットフォームで出版する意味あんの?「武器としての書く技術」の売上データから考える – Blogos “「Kindle」以外のプラットフォームで出版する意味あんの?” という意見に、そろそろちゃんと反論しておきます。全力で釣られたクマー(ズザザザザ)。 まず前提として、ボクはセルフパブリッシングで「これもうきっとGoogle+ガイドブック」という本を3巻まで出しています。これまでの印税額トータルだと、現行モデルのMacBook Airを買ってお釣りが出る程度です。 販売しているのは、Kindleストア、iBooks Store、楽天Kobo、GooglePlayブックス、パブー、BCCKS、Gumroadです。最近までセルフパブリッシングで国内ストアに並べるのは無理だったので、土俵はある程度限定されています。トータルの印税額比率は、以下のような感じです。
11月19日に行われたJEPAセミナー「小学館のデジタル戦略」のレポート後編です。前編はこちらです。プレゼンで使用された資料は epub cafe で公開されていますが、どうやら後半がない模様。 第二部「プリプレスの電子化から始まった出版革命は、通信・デバイスの電子化とも無関係にはいられなかった。デジタルへの挑戦の歴史と戦略」 第二部は、小学館 デジタル事業局 ゼネラルマネージャー 田中敏隆氏から、デジタル化の歴史と戦略についてのプレゼンと質疑応答が行われました。 電子書籍のブレイクスルー 日本には現在、書店が約15000店、出版社が3000社以上あります。その多様性の中に、電子書籍が加われるかどうか。スマートフォンやタブレットにサービスを提供していく中で、マンガ、雑誌、書籍を増やし続けることが使命であり、ユーザーがそれを「楽しい」と感じてくれるかどうかが肝要だと田中氏は語ります。 ブレイ
id:halfrackがKindle Paperwhiteのタワーを作っていたので、Kindle Paperwhite向け自炊pdfの最適化をしてみました。 Kindle Paperwhite向けの自炊pdf最適化は、 余白を適切に削除すること 画像を最適なサイズである横658ドット x 縦905ドットにすること の2つが大事です。特に後者が重要で、デバイスごとに最適なサイズにすることでpixel by pixelで表示することができます。ちなみに、これまでのKindleでは横560ドット x 縦735ドットが最適でした*1。 調査には1ピクセルごとに線を入れたpdfを作成して行いました。このpdfでは、ページごとに画像サイズを1ピクセルずつ変えていて、最適な解像度ではない場合、綺麗に一様な模様にならず、すぐに分かります。これでちょっとずつ探りながら最適なサイズを探すわけです。地道ですね。
MyISBNの使い方はこちらのマニュアルを参考にしてください。 デザインエッグ株式会社(大阪府東大阪市・代表取締役 佐田 幸宏)は、 現在βオープン中の出版業界のインディーズレーベル「MyISBN」を3/25日にオープン致します。 「MyISBN」は、インターネット上にPDFファイルなどの原稿をアップロードするだけでISBNが発行され、 5分程度の作業でAmazonでの書籍販売を開始できるWebサービスです。 出版業界は1冊数万部を販売する大手メジャーや、 著者自らが出版費用を負担する自費出版があります。 MyISBNはこれらに参加出来ない、より多くの著者が書籍を出版する事が出来るサービスです。 利用料は1発行あたり4980円で、1冊販売毎に販売額の10%を印税として著者が受け取ります。 今回、正式オープンにあたり、以下のシステム変更点があります。 原稿ファイルアップロード時に、原稿サイズ
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