昨夜、空手のあとに師匠とビールを飲みに行った。師匠があまり飲まないので今日はまた病気か、とひやかしたら、いや、明日は授業があるからあんまり飲めないのだ、という。本業はパン屋の職人なので、なんでまたそんなことをしているのだ、という話になった。なんでも、教会学校で子供たちに信仰を教えている、のだという。信じることをそもそも教えることは可能なのか、という話をしているうちに、彼は現代社会における信仰の役割の重要性について持論を展開し始めた。すなわち、現代社会は個人主義が深化しすぎて、モラルの低下やコミュニティ意識の希薄化が著しい、かくしてそこに信仰の重大な役割が浮上しているのだ、という。わかる?と確認するので、Sossebinderとしての宗教ね、と答えたらとても喜んでいた。Sossebinderとは直訳すれば「ソースの増粘剤」、ドイツ語で片栗粉のことである。そう、Sossebinderなのだ、こ