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ブックマーク / dain.cocolog-nifty.com (44)

  • 2024年1月1日からAmazonアフィリンクの画像が表示できなくなりそうなので、対応をまとめた

    以下、私のやり方であって「正解」ではないかもしれないのでご承知おきを。 11/30 Amazonより以下のメールが届いた。 お知らせ欄で告知しております通り、2023年11月30日(木)をもってアソシエイトツールバーの「画像リンク」及び「テキストと画像」リンクを廃止させていただきます。 画像リンク作成機能を使用して作成されたリンクは、2023年12月31日(日)以降表示されなくなります ので、画像リンクを掲載されている場合は、お早めに別のリンクへの差し替えのご対応をお願いいたします。 強調表示の内容は、Amazonアソシエイトの「お知らせ」には載っていない。そのため、twitter で騒ぎになっていないので、このメールが「ガセ」という可能性もある。 だが、もし当なら、私にとって、わりとヤバい話になる。というのも、ブログに書影を表示させるため、この機能を使っているから。 そして、画像を表示

    2024年1月1日からAmazonアフィリンクの画像が表示できなくなりそうなので、対応をまとめた
    timetrain
    timetrain 2023/12/04
    あの画像を呼び出せるのはamazonの強力なインフラだけど、不正利用も多いのか。そりゃそうか
  • なぜ、あの人は、あやまちを認めないのか?

    「謝ったら死ぬ病」をご存知だろうか? どんなに証拠を突き付けても、絶対に非を認めない人だ。 プライドの高さや負けず嫌いといった性格的なものよりもむしろ、過ちを認めることが、自分の命にかかわるものだと頑なに信じている。すなわち、「謝ったら死ぬ」という病(やまい)に取り憑かれている―――そんな人がいる。 もちろん、想像力が衰えて視野が狭く、無知な自分を認めたがらないような頑固者なら、可哀そうに思えども理解はできる。 だが、第一線で活躍する知識人や学者で、ものごとを客観視できるはずなのに、この病気に罹っている人がいる。それどころか、その優れた知性を用いてコジツケを考えだし、論理を捻じ曲げ、のらりくらりと言い逃れる。 なぜ、あの人は、あやまちを認めないのか? ずばりこのタイトルの書を読んだら、疑問が氷解した。 それと同時に、「謝ったら死ぬ病」は私も罹患していることが分かった。「あの人」ほどは酷く

    なぜ、あの人は、あやまちを認めないのか?
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    timetrain 2023/11/18
    だからといって周りにとっては基本的にふざけるなという話なので、そんなことやったら干されて吊るし上げられるという状況を固めていきたい
  • 認知言語学から小説の面白さに迫る『小説の描写と技巧』

    小説の面白さはどこから来るのか? 物語のオリジナリティやキャラクターの深み、謎と驚き、テーマの共感性や描写の豊かさ、文体やスタイルなど、様々だ。 小説の面白さについて、数多くの物語論が著されてきたが、『小説の描写と技巧』(山梨正明、2023)はユニークなアプローチで斬り込んでいる。というのも、これは認知言語学の視点から、小説描写の主観性と客観性に焦点を当てて解説しているからだ。 特に興味深い点は、小説の表現描写が、人間の認知のメカニズムを反映しているという仮説だ。私たちが現実を知覚するように、小説内でも事物が描写されている。 認知言語学から小説の描写を分析する 通常ならメタファー、メトニミーといった修辞的技巧で片づけられてしまう「言葉の綾(あや)」が、ヒトの、「世界の認知の仕方」に沿っているという発想が面白い。これ、やり方を逆にして、認知科学の知見からメタファーをリバースエンジニアリングす

    認知言語学から小説の面白さに迫る『小説の描写と技巧』
  • この本がスゴい!2022: わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる

    「いつか読もう」はいつまでも読まない。 「あとで読む」は後で読まない。 積読をこじらせ、「積読も読書のうち」と開き直るのも虚しい。人生は有限であり、が読める時間は、残りの人生よりもっと少ない。「いつか」「そのうち」と言ってるうちに人生が暮れる。 だから「いま」読む。 10分でいい、1ページだっていい。できないなら、「そういう出会いだった」というだけだ。「いま」読まないなら、「いつか」「そのうち」もない。 に限らず情報が多すぎるとか、まとまった時間が取れないとか、疲れて集中できないとごまかすのは止めろ。新刊を「新しい」というだけの理由で読むな。積読は悪ではないが、自分への嘘であることを自覚せよ。「いま」読むためにどうしたらいいか考えろ。「」にこだわらず読まずに済む方法(レジュメ、論文、Audible)を探せ。難解&長大なら分割してルーティン化しろ。こちとら遊びで読書してるんだから、仕事

    この本がスゴい!2022: わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる
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    timetrain 2022/12/01
    そこらじゅうでヘイルメアリーの推薦を聞くなあ。来年なんとか読みたい(先送りになるやつ)。今はローマ人の物語でていっぱいなんだ
  • 時を忘れる小説

    大きな現実の前では、文学はつくづく無力だな。 そも文学は人と人との間学(あいだがく)なのだから、人を超える圧倒的な事物には、術がない。しかし、言葉が人に対して影響をもつものなら、それがいかに微かであろうとも、その力を信じる。わたしは、物語の力を、信じる。 このエントリでは、時を忘れる夢中小説、徹夜小説を選んでみた。計画停電でテレビや電車が動かないとき、開いてみるといいかも。amazonからは書影のみお借りして、リンクはしていない。自分の書棚か、営業してる屋を巡ろう。文庫で、手に入り安そうなもので、かつ面白さ鉄板モノばかり選んだ。いま手に入りにくいのであれば、手に取れるようになったときの「おたのしみリスト」として期待してくださいませ。 ■大聖堂(ケン・フォレット、ソフトバンククリエイティブ) 十二世紀のイングランドを舞台に、幾多の人々の波瀾万丈の物語……とamazon評でまとめきれないぐら

    時を忘れる小説
    timetrain
    timetrain 2022/11/19
    ローマ人の物語、まさに巻ごとの面白さの違いに直面してる。趣味炸裂しすぎだろ。それがいいのだけど。
  • 面白い世界史の本を3人で2時間お薦めしあった中から厳選した12冊(前編)

    お薦めの世界史のについて、3人で2時間語り合った。 世界史を学びなおす最適な入門書や、ニュースの見方が変わってしまうような一冊、さらには、歴史を語る意味や方法といったメタ歴史まで、脚家タケハルさん、文学系Youtuberスケザネさん、そして私ことDainが、熱く語り合った。 全文はyoutubeで公開しているが、2時間超となんせ長い。なのでここでは、そこから厳選して紹介する。 因果関係を補完する『詳説 世界史研究』 スケザネ:大学生、あるいは社会人の方々にも、世界史を学ぶには、まず真っ先に「高校世界史」をオススメしたいです。世界の歴史を幅広く知るという観点から、高校世界史はベストだと思います。 代表的な高校世界史の教科書は、山川出版社の『詳説 世界史B』。世界史の概観が400ページぐらいにまとめられてて良いなんですが、これだけだと記述が簡素で、理解するには少ししんどい。 実際、自分が

    面白い世界史の本を3人で2時間お薦めしあった中から厳選した12冊(前編)
  • この本がスゴい!2021

    「後で読む」は、あとで読まない。 「後で読む」は、あとで読まない。 「試験が終わったら」「今度の連休に」「年末年始は」と言い訳して、結局読まなかった。「定年になったら読書三昧」も嘘になるだろう。そもそも、コロナ禍で増えた一人の時間、読書に充てたか?(反語) だから「いま」読む。 たとえ一頁でも一行でも、目の前の一冊に向き合う。いま元気でも、一週間後には、読めなくなるかもしれないから。 今年は、死を意識した一年でもあった。「やりたいこと」を先延ばしにしてるうちに、感染して望みが断たれる可能性が爆上がりした。 時の経つのは早い。人生が長いほど、一年は短くなる。体感時間は加速する一方、人生の可処分時間は、短くなる。 だから「いま」読む。 積読を自嘲したりマウント取るのもヤメだ。いま読まない理由を並べ立てて開き直る不毛も捨てよう。そして、ずっと取っておいた、とっておきのを、いま読む。 そんなつも

    この本がスゴい!2021
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    timetrain 2021/12/01
    イーガンの短編と宇宙考古学はなんとか読みたい。あとは頭がついていかないか
  • この本がスゴい!2020

    今年の一年早くない? トシ取るほど時の流れを早く感じるのは知ってるけど、今年は特に、あっというま感がすごい。恒例のこの記事、もう書くの!? と思ってる。 毎年、「人生は短く、読むは多い」と能書き垂れるが、今年は、「人生は加速的に短く、読むは指数的に多い」と変えておこう。 そして、昨年と比べると、世界はずいぶん変わってしまった。 基的に外に出ない、人と会わないが普通になり、マスク装備が日常になった。オフ会や読書会でお薦めしあった日々は過去になり、代わりにZoomやチャットでの交流が増えた。 ポジティブに考えると、そのおかげで、読み幅がさらに広がった。わたし一人のアンテナでは、絶対に探せない、でも素晴らしい小説やノンフィクションに出会うことができた。お薦めしていただいた方、つぶやいた方には、感謝しかない。 さらに、今年はを出した。 ブログのタイトルと同じく、[わたしが知らないスゴは、

    この本がスゴい!2020
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    timetrain 2020/12/01
    毎年のdainさんのまとめを見て、こんな視点を持ちたいと思うけど実現できないまま
  • ナチスが焼いた本のリスト、国際宇宙ステーションにある本、ハリポタの次に読む本……本のリストが面白い

    ナチスが焼いたのリスト ナチスが焚書したは4,000を超えており、その全容は把握しきれない。だが、焼かれたの一部は分かっており、”A Book Of Book Lists” でリスト化されている。これを見ると、ナチスが何を恐れていたかが、よく分かる。 武器よさらば(アーネスト・ヘミングウェイ) いかにして私は社会主義者となったか(ヘレン・ケラー) 野性の呼び声(ジャック・ロンドン) 鉄の踵(ジャック・ロンドン) 世界史概観(H.G.ウェルズ) 理性に訴える(トーマス・マン) ジークムント・フロイトの全著作 ISS(国際宇宙ステーション)にある 宇宙ステーションで働く人々は超忙しいので、読んでるヒマなんてないのでは? と思うのだが、リラックスのための読書は必須らしい。数十年にわたり私物として持ち込まれ、そのままライブラリー化しており、シリーズものが充実している。 ファウンデーション

    ナチスが焼いた本のリスト、国際宇宙ステーションにある本、ハリポタの次に読む本……本のリストが面白い
    timetrain
    timetrain 2020/10/31
    アリスから数学への入り口というのはすごく面白い
  • おっぱいは誰のものか?『乳房論』

    問:おっぱいは誰のものか? 答:それを持つ人のもの 2行で終わるはずなのだが、『乳房論』を読むと、こんな単純なものではないようだ。この答えに至るまでに様々な紆余曲折があり、今でも続いていることが分かる。 書は、人類史を振り返り、西洋を中心とした乳房をめぐる欲望の歴史をたどっている。乳房に対する概念は一様ではなく、それを求める人や時代や文化によって尊ばれ・蔑まれ・弄ばれてきたという。 著者はマリリン・ヤーロム、スタンフォード大学のジェンダー研究所の上級研究員である。 彼女は、乳房に対する視線、すなわち乳房がどのように見せられ、見られてきたかという観点から振り返る。絵画や彫刻、映画やポスターに現れる、ビジュアルとしての乳房だけでなく、詩歌や論文、プロパガンダに現れるレトリックとしての乳房にも着目する。さらに、乳房がその時代や文化圏でどんな役割を果たしたかという機能面にまで掘り下げている。

    おっぱいは誰のものか?『乳房論』
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    timetrain 2019/12/02
    ルソーについて高校でそう教えてくれていたらみんなもっとその辺を大真面目に(不純に)勉強したろうに・・
  • ミスが全くない仕事を目標にすると、ミスが報告されなくなる『測りすぎ』

    たとえば天下りマネージャーがやってきて、今度のプロジェクトでバグを撲滅すると言い出す。 そのため、バグを出したプログラマやベンダーはペナルティを課すと宣言する。そして、バグ管理簿を毎週チェックし始める。 すると、期待通りバグは出てこなくなる。代わりに「インシデント管理簿」が作成され、そこで不具合の解析や改修調整をするようになる。「バグ管理簿」に記載されるのは、ドキュメントの誤字脱字など無害なものになる。天下りの馬鹿マネージャーに出て行ってもらうまで。 天下りマネージャーが馬鹿なのは、なぜバグを管理するかを理解していないからだ。 なぜバグを管理するかというと、テストが想定通り進んでいて、品質を担保されているか測るためだ。沢山テストされてるならバグは出やすいし、熟知しているプログラマならバグは出にくい(反対に、テスト項目は消化しているのに、バグが出ないと、テストの品質を疑ってみる)。バグの出具

    ミスが全くない仕事を目標にすると、ミスが報告されなくなる『測りすぎ』
  • 「レンガ」がローマを作り、「鉄」がアメリカを作った『世界建築史15講』

    アーチ建築技術の基礎をなすレンガは、土を素材とする。 土は、地上のどこにでもある。 だから、植民都市のいかなる場所でもローマを実装できた。 ローマが大帝国となった理由を、政治や軍事に求める人は多いが、「ローマとはレンガの帝国である」という着眼に、頭ガツンとやられた。 植民都市に送り込まれたエンジニアが、そこの土を素材とし、レンガを作り、レンガを積み上げ神殿を建て、都市をつくった。道路が舗装され、水道が引かれ、インフラが整備された。紀元後には、石灰由来のセメントと切石を骨材としたコンクリートが発明され、文字通りローマ帝国の礎となった。 歴史を振り返るとき、一般に、国家や王朝の盛衰や、社会や文化の変遷を思い浮かべる。 しかし、そうしたフレームを捨て、「建築」という視点で見直すとどうなるか? これを成し遂げたのが書になる。「建築の歴史は人類の歴史である」という立場のもと、15の講義+15の補講

    「レンガ」がローマを作り、「鉄」がアメリカを作った『世界建築史15講』
  • この本がスゴい!2018: わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる

    まとめ すごく長くなったので、まとめる。まず、今年のベスト。 このがスゴい!2018のラインナップ。 このがスゴい!2018の一覧は以下の通り。 ◆フィクション 『ランドスケープと夏の定理』高島雄哉(東京創元社) 『舞踏会へ向かう三人の農夫』リチャード・パワーズ(河出書房新社) 『寿司 虚空編』小林銅蟲(三才ブックス) 『直線』ディック・フランシス(ハヤカワ文庫) 『ブッチャーズ・クロッシング』ジョン・ウィリアムズ(作品社) 『槿』古井由吉(講談社文芸文庫) 『平家物語』古川日出男(河出書房新社) ◆ノンフィクション 『知の果てへの旅』マーカス デュ・ソートイ(新潮クレスト・ブックス) 『愛とか正義とか』平尾昌宏(萌書房) 『人間の解剖はサルの解剖のための鍵である』吉川浩満(河出書房新社) 『人生は、運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっている』ふろむだ(ダイヤモンド社) 『文学

    この本がスゴい!2018: わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる
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    timetrain 2018/12/02
    毎年これを追いかけたいと思いつつとても読めてない……
  • おっさんから若者に贈る「経験を買う」6冊: わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる

    結論から言うと、経験は買える。 適切なタイミングで適切なと出会うことで、しなくてもいい経験や、身につけておくべき知恵を”買う”ことができる。今「おっさん」である私から、20年前の「若者」だった私に、いい仕事をする上で読んで欲しいを選んだ。 20年前は、炎上プロジェクトに飛び降りて、鎮火しつつ撤退する「しんがり」役を仰せつかっていた。負けることは決まっているが、死なないように生きることばかり考えていた。将来に漠然とした不安を感じていたものの、とにかく目の前の障壁をクリアすることが先決だと思っていた。 今はかなり違う。 身をもって得た経験や教訓はあるが、代償は大きく、もっと効率よく結果につなげることができたはず。この「効率」とは要するに時間だ。莫大な時を費やして手に入れた経験は確かに得難いが、そんなことをしなくても積むことはできた。どうすれば可能か、今なら分かる。 それはを読むことだ。

    おっさんから若者に贈る「経験を買う」6冊: わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる
  • 古川日出男『平家物語』はスゴ本

    たくさんの声、声、声。読むというより体感する。 語りのリズムに情感に、うっとり酔ったり胸を衝かれたり。平清盛の絶頂期から、ぐんぐん・ガツガツ読み耽るうち、あれよあれよと儚くなる。驕る・驕らぬにかかわらず、生あるものは死んでゆき、出会ったものは必ずや別れる。犯人はヤスだ。平家は滅亡する。 そんなこたぁ分かってる。分かっているのにやめられない。生きるのをやめられない。もがきあがき、意地汚く生きようとする。いっぽうで、驚くほど潔く死ぬ。生(ナマ)の生(セイ)の荒々しさに呑まれ、壮絶な死にざまを晒す人間たちに震える。凄まじい読書体験となる。 古川日出男が産みだした『平家物語』はスゴなり。 目を引くのはその文体、語りだろう。 もとは琵琶法師の語りを記したとされている。大勢の話者がいて、続々と挿話が足され、組み込まれ、さらに多くの編者によって文も書き換えられ、継ぎはぎされ、縒り合わされ、物語を豊饒な

    古川日出男『平家物語』はスゴ本
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    timetrain 2018/01/27
    あのアラビアの夜の種族を書いた古川日出男氏が多数語り部で平家物語だと!? それは面白くないわけがない。……問題はそんな長編いつ読むのかってえ話だ。とりあえずリスト入り。
  • 『虚数の情緒』はスゴ本

    一言なら鈍器。二言なら前代未聞の独学書。中学の数学レベルから、電卓を片手に、虚数を軸として世界をどこまで知ることができるかを追求した一冊。 「スゴ」とは凄いのこと。知識や見解のみならず、思考や人生をアップデートするような凄いを指す。ページは1000を超え、重さは1kgを超え、中味は数学物理学文学哲学野球と多岐に渡る。中高生のとき出合っていたら、間違いなく人生を変えるスゴになっていただろう。 ざっと見渡しても、自然数、整数、小数、有理数と無理数、無理数、素数、虚数、複素数、三角関数、指数、関数と方程式、確率、微分と積分、オイラーの公式、力学、振動、電磁気学、サイクロイド、フーリエ級数、フーコーの振り子、波動方程式、マックスウェルの方程式、シュレーディンガー方程式、相対性理論、量子力学、場の量子論を展開し、文学、音楽、天文学、哲学、野球に応用する、膨大な知識と情熱が、みっちり詰め込まれ

    『虚数の情緒』はスゴ本
  • 劇薬小説『異形の愛』

    「劇薬小説」というジャンルがある。心をざわめかせ、脳天を直撃し、己を打ちのめすような小説だ。憎悪、歓喜、憤怒、悲嘆、さまざまな感情を爆発させる猛毒だ。 怖いもの知らずで聞いて回り([人力検索はてな:最悪の読後感を味わいたい])、エロもグロもゴアも手当たり次第に読んできた。10年かけて渉猟してきたベスト(ワースト?)5はこれ→([劇薬小説ベスト])。 しかし、『異形の愛』は読めなかった。 正確には、序盤までだった。予備知識ゼロで手にとって、これが一体、何の小説であるかに気づいたとき、二度と触れられなくなった。最初に書を手にしたとき、まだ幼いわが子と重なってしまい、先に進められなくなってしまったのだ。 これは、巡業サーカスの家族の物語である。団長であるパパは、薔薇の品種改良に想を得て、わが子の品種改良を試みる。すなわち、子どもが「そのままの姿」で一生べていけるよう、意図的に畸形を目指すので

    劇薬小説『異形の愛』
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    timetrain 2017/06/18
    あ。ナチュラルとコーディネーターそのものか
  • この本がスゴい!2016

    人生は短く、積読山は高い。 せめては「死ぬまでに読みたいリスト」を消化しようとするのだが、無駄なあがき。割り込み割り込みで順番がおかしくなる。読了した一冊に引きずられ、リストは何度も書き直される。 重要なのは、「あとで読む」は読まないこと。「あとで読む」つもりでリツイート・ブックマークしても読まないように、あとで読もうと思って読んだ試しはない。だから、チャンスは読もうと思ったそのときしかない。実際に手にとって、一頁でも目次でもいいから喰らいつく。勢いに任せて読みきることもあれば、質量と体力により泣く泣く中断するもある。かくして積読山は標高を増す。 ここでは、2016年に読んだうち、「これは!」というものを選んだ。ネットを通じて知り合った読書仲間がお薦めするが多く、それに応じてわたしのアンテナが変化するのが楽しい。わたし一人では、数学経済学歴史学、進化医学や認知科学の良を探し出せな

    この本がスゴい!2016
    timetrain
    timetrain 2016/12/01
    この方くらい色々読みたいと思いつつ、今年も読みたい本が増えていく
  • 金融再編残酷物語「システム統合の正攻法」

    Day2の大営発表。 Day2とは"Project Day 2"のことで、東京三菱とUFJの勘定系を統合させた、史上最大のプロジェクトだ。書は、日経コンピュータの記事を元に、Day2のケーススタディとして編纂されている。プロジェクトマネジメントとシステム統合の文字通り「生きた教科書」といえる。ただし鵜呑むのは禁止な、経営層の大営発表を元に作られているのだから。「涙の数だけ強く慣れるよ」(誤字ではない)とつぶやきながら読むべし。 Day2がいかにデカいかは、次の数字が物語る。 11万人月 2500億円 開発に3年 6000人の技術者 8万人のシステム利用者 比較のために添えておくと、みずほ銀行のシステム統合(2004.12完了)は9万人月、郵政民営・分社化に伴うシステム対応(2007.10完了)は、4万3000人月になる。Day2がいかにケタ違いであるかがよく分かる。これに加え、チーム

    金融再編残酷物語「システム統合の正攻法」
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    timetrain 2016/07/07
    こんなエントリを見逃していたとは。大本営の裏を読まないといかん本の怖さでもある。役員の思いヒドス
  • 最高のライトノベル『この恋と、その未来。』───ただし完結するならば

    恋とは、求めるものを投影した相手に惚れてから幻滅するまでのわずかな期間のことを指すか、または一生醒めない夢を見続けることだ。従って、叶った恋は恋でなくなるから、ホントの恋は片想いになる。「この恋」を、ずっと大事にしていきたいのなら、決して明かしてはならないし、露ほども表にしてはならない。そのためには、嘘でもいいから彼女をつくり(そのコにとってはいい迷惑だ)、周囲を騙し、自分を偽る。恋の質は、秘めた幻なのだ。 だが、そんなことできるわけがない。自分も相手も、若いんだし、若いということは、変化することなんだから。心はそのままでいたいと願っても、体は変化する。男は男の体に、女は女の体に。見た目だって、匂いだってそうなってくる。欲を求める自分の肉が、おぞましいものに見えてくる。変化に抗って、「この恋」をそのままに留めるには、すごい力を必要とする。恋は常に現在形である。「この恋」を、そこに留めてお

    最高のライトノベル『この恋と、その未来。』───ただし完結するならば
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    timetrain 2016/06/27
    dainさんならこの作品を読んでいらっしゃるだろうなとは思っていた。その「未来」予想はさすが。どちらにしてもライトノベル畑ではなくなる。電撃にとってのMW文庫のようなレーベルがファミ通文庫にあればなあ