2017年7月10日(月)機械振興会館にて、dlib初めてのフォーラムを開催しました。 告知が遅かったにも関わらず、専門図書館、公共図書館、大学図書館、博物館/美術館、一般参加と、40名を超す様々な方が集まってくださいました。 フォーラム前半は、3人の講師の方から15分ほどづつ提議がありました。 1.福島幸弘氏(京都府立図書館) デジタルアーカイブや書誌の統合などを手がけてきた福島氏は、かねてよりISBNのない書誌について、横断検索時の書誌割れについて言及されてきました。今後更に情報の共有化が進んでいく中で、デジタルコンテンツの作成や収集に対し、長期アクセスを保証するために、できることを幾つか提言しました。 ・クリエイティブコモンズライセンスなどの利用規約の明示 ・個別の資料・作品の情報を判別・識別できる重複しない管理番号を付与する。 ・特定のシステムやメディアに依存しないデータ形式とし、
この数年、文化資源を保存・活用する機関である図書館・博物館・文書館等(以後、MLAという)の所蔵資料を「拓く」新たな試みが始まっている。 日本においてその端緒となったのは2014年3月に行われた、京都府立総合資料館による国宝東寺百合文書の公開である(福島幸宏 「京都府立総合資料館による東寺百合文書のWEB公開とその反響」カレントアウェアネス-E No.259 を参照)。 上記に限らず、日本においての現段階の試みは、資料のデジタル化のあと、クリエイティブ・コモンズ・ライセンスを適用してウェブに出すという方法をとっている。MLAの所蔵資料のポテンシャルを引き出すため、現段階の技術と環境を背景に、大量かつ高精細のデジタル画像を作成したのち、適切なシステムとライセンスを付与することで、市民社会と共有するという試みと言えよう。 この手法が有効であることは、MLAの将来が市民社会とともにあり、そのため
大網白里市は、所蔵する文化財をインターネット上で公開する「デジタル博物館」を立ち上げる。いわし漁で栄えた歴史関係の資料や美術品などが数多くあるが、市内には博物館などの文化施設がなく、市民らに見てもらう場がなかった。新年度に公開を始める予定で、市によると、文化施設がない自治体による「デジタル博物館」のような取り組みは全国でも珍しいという。 同市は2013年1月、大網白里町から市に移行した。中世から近代にかけて大網地区は宿場町、白里地区はいわし漁で繁栄。「いわし文化」と呼ばれる歴史資料が数多く残る。また、開発に伴う発掘調査で出土した石器や土器、江戸時代の高札、約250点の美術品なども収蔵している。 市は博物館や資料館といった施設の建設を検討したが、資金面などから実現に至らず、一般公開できない状態が続いている。出土遺物は約2千のコンテナに入れて保管しているほか、美術品は図書室内の倉庫にあるなど、
ホームレビュー/プレビュートピックスシンポジウム「来たるべきアート・アーカイブ 大学と美術館の役割」 レポート:どこへどのように向かうのか? 芸術作品の資料の行方 2014年11月24日、東京・六本木の国立新美術館で、京都市立芸術大学芸術資源研究センター主催のシンポジウム「来たるべきアート・アーカイブ 大学と美術館の役割」が開催された。芸術家を目指す学生の多い芸術大学が、「創造のためのアーカイブ」を育む調査・研究機関として、今年4月に芸術資源研究センターを発足。東京でのお披露目を兼ね、アーカイブの芸術教育への活用や社会への還元方法の確立に向けて、アート・アーカイブの意義と役割について考察した。大学と美術館が果たす役割とは何か、組織の年史をアーカイブする大学アーカイブズとの違いはあるのか、アート・アーカイブとは何かなど、関心をもって参加した。 何を集めて保存するのか アート・アーカイブとは何
図書館でティーンの学びを育む「ラーニングラボ」(米国) 米国の図書館や博物館では,ティーンの学びを育む新しい場である「ラーニングラボ(Learning Lab)」が注目を集めている。2012年から2年間,米国博物館・図書館情報サービス機構(IMLS)とジョン・D・アンド・キャサリン・T・マッカーサー財団(以下,マッカーサー財団)が行った助成プログラムがその普及を後押しした。American Libraries誌によれば,ラーニングラボとは,「図書館で得られる活動や興味と,学校や将来のキャリア形成において役立つスキルとの接続を支援する場」とされている。具体的には,サイエンスやテクノロジーに関わるプロジェクトやワークショップが行われたり,アニメーション動画を創作できたり,電子繊維(E-textile)で装飾品を作ったり,工作機械から3Dプリンタに至るまでの多様な機械を使って買い物カートを改善し
2014年4月25日、博物館・図書館サービス機構(IMLS)のブログに、図書館に向けて、米農務省による低所得者層の子ども向けの食事提供プログラム(Summer Food Service Program: SFSP))への参加を呼びかけるウェブセミナーの開催についての記事が掲載されています。 このプログラム(SFSP)は、農務省により毎年行われているもので、学校が終わって夏休みに入り、学校での無料のあるいは安価な食事の提供を受けられず、飢えに苦しむ子供を救うためのものとのことです。対象の16%の子どもしかこのプログラムの提供を受けられていないため、図書館に協力が呼びかけられているようです。 Libraries and Museums Can Help Feed Children This Summer(UpNext: The IMLS Blog, 2014/4/11付) http://blo
米国政府機関の閉鎖による図書館界等への影響 米国政府予算の不成立により,会計年度が始まる2013年10月1日から,米国政府機関の一部が閉鎖を余儀なくされた。この閉鎖は,10月16日深夜に2014年1月15日までの暫定予算を含む与野党合意案が上下両院で可決され,17日未明にオバマ大統領の署名により関連法が成立するまでの16日間,継続した。一時帰休を余儀なくされた政府機関の職員は約80万人にのぼったとされる。もちろん,日本の図書館におけるサービスにも影響を与え,実際,いくつかの大学図書館においては,特定のデータベースが使用できないことや代替データベースについて案内されていた。本稿では,米国政府機関の閉鎖が,図書館界等に与えた影響についてまとめる。 10月1日以後,米国政府の各機関は,行政管理予算局(OMB)の指示を受けて事前に定めた緊急時の対応計画にもとづき,航空管制や国防警備,警察など国民生
こんにちは。 Jcross担当の関です。 東京は、暖かいというより暑いような、初夏を感じさせる日が多くなってきました。 さて、Jcrossがいつも応援している図書館業界の一大イベント「図書館総合展」。 今年1月末に開催された「図書館総合展フォーラム2013in熊本」の様子は以前当ブログでもご紹介しましたが、 来週5月27日(月)に、今度は「図書館総合展フォーラム2013 in 伊勢」が開催されるそうです。 今回のテーマは「MALUI連携」。 (MがMuseum(美術館・博物館)、AがArchives(文書館)、LがLibrary(図書館)、UがUniversity(大学)、IがIndustry(産業)を表していて、「まるいれんけい」と読むんだそうです。) フォーラムでは、文学館研究で知られる皇學館大学 助教の岡野裕行氏による基調講演と、「『伊勢ぶらり』に見るMALUI連携」、「連携から連動
先日のエントリ*1の最後でも予告していましたが、日本図書館情報学会研究大会に参加してきました! http://www.fujijoshi.ac.jp/jslis_58taikai/index.htm 自分も2日目・第3部会で発表したのですが、そちらは後ほど資料をリポジトリにアップしてから紹介エントリをアップしたいと思います。 他の方のご発表については今回は記録なしです! 部会間の移動が頻繁だったのでノートPC開いたまま移動するのが億劫だったからなのですが・・・刺激的だったり勉強になったりする発表が今回はとても多かったので、自分のためにも記録取っておいた方が良かったかも知れないと今になって少し思ったり・・・ また、学会前日には国立大学図書館協会北海道地区協会セミナー*2にも参加してきたのですが、そちらの記録もまた後ほど。 今回は、学会2日目午後に開催された公開シンポジウム「図書館・博物館・文
春の伊予国漫遊記。松山・今治と愛媛の魅力を満喫してきました。 法事を兼ねて愛媛観光へ 2024年のGWは、毎年恒例の名古屋帰省ではなく自宅でゆっくり過ごしておりました。というのも、4月に法事のため愛媛・松山に親族大集合というイベントがありまして、そちらをGWの旅行代わりにしたという理由です。法事は日曜日の予定ということ…
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