安曇野市は二日、同市明科地区にある戦国時代の山城跡「荻原城址(じょうし)」と「押野城」で、伐採した樹木を搬出する作業道を事前の保護措置を踏まずに、誤って開設したと発表した。押野城では、遺跡の一部を破損したという。 作業道は、市の発注を受けて松本広域森林組合(安曇野市)が開設したといい、市耕地林務課の担当者は「市の監督ミス。今後の再発防止策と遺跡保護に努めていく」と陳謝した。 両遺跡は文化財保護法に基づく文化財指定はされていないが、県と市が「埋蔵文化財包蔵(ほうぞう)地」として認定している。同法が適用され、作業道の開設などの際は事前に届け出て、市教委などと協議して遺跡保護措置を講じることが定められている。