今年のフジロックの入場風景。入場ゲートの前に検温スペースが設けられた=新潟県湯沢町で2021年8月22日(参加者提供) 野外音楽フェスティバルが新型コロナウイルス禍で開催と中止の判断が分かれている。24年の歴史を誇る国内最大級の「フジロックフェスティバル」は感染対策を徹底した上で8月に開催したが、ネット交流サービス(SNS)には「医療崩壊」の危機を背景に中止を求める書き込みが相次ぎ、バッシングも強かった。野外フェスは音楽を発信する場だけでなく、地域経済の活性化にも役立ち、この文化が衰退するのは、ファンの一人としては惜しい。コロナ禍でも理解を得ながら、フェスを存続させるためには、主催者や参加者の「自治」と「責任」が鍵になるのではないだろうか。 フジロックは対策徹底もSNSで批判 「新潟に来ないで」「医療はパンク寸前だ」。8月に入ると、SNSへの書き込みが目立つようになった。標的になったのはフ