「妾(めかけ)の子」としていじめられたこと。父が手掛ける観光開発の土木作業現場で戦前、朝鮮半島の人々と接したこと。女性の人権を尊重しない父に反発しながら育ったこと。こうした体験が、堤さんの根底に「反差別」の思想をつくりあげたのだろう。
元セゾングループ代表で、1970年代以降の商業文化を育てるなど、経済人として活躍する一方、辻井喬(つじい・たかし)のペンネームで作家・詩人としても活躍した堤清二(つつみ・せいじ)さんが25日午前2時5分、肝不全のため、都内の病院で死去していたことがわかった。86歳だった。 元衆議院議長の故堤康次郎の次男として生まれ、議員秘書を経て、西武百貨店、西友ストアー(現西友)などの社長を務めた。堤義明・元西武鉄道会長は異母弟。 西武百貨店、西友を中核とした流通グループを80年代から90年代初頭にかけ、総合生活産業を標榜(ひょうぼう)しホテル事業、マンション販売、リゾート開発、金融サービスなど幅広い事業を手がけるセゾングループに育てた。しかし、借入金に頼った拡大路線がバブル崩壊で破綻(はたん)し、ホテル事業、リゾート開発などから撤退。2000年には西洋環境開発の清算の際に、私財提供を余儀なくされた。グ
西武百貨店の社長を務めるなどセゾングループの創業者で、作家・辻井喬としても著名なセゾン文化財団理事長の堤清二(つつみ・せいじ)氏が25日死去していたことがわかった。
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