もしも東日本大震災クラスの大災害に再び見舞われたら、頼りになるのは何か? 家族が犠牲になり、住まいが壊れ、職がなくなり、子どもの就学にも困るようになったら…。東日本大震災の後、被災者を救済する各種制度が設けられた。震災の前からあった制度でも、被災者の生活再建に役立つものがある。仙台市の架空の一家が被災したと想定し、これらの制度を使ってどこまで生活再建できるか検討してみる。 【想定】津波で父犠牲…休業…仮設…進学…住宅ローン…車大破… 再び起きた東日本大震災級の地震で、仙台市太白区に住む武田真郎さん(41)=仮名=一家は大切な家族を失い、暮らしの基盤も揺らいだ。 被災前は父=当時(73)=、母(69)、妻(39)、長男(18)、長女(12)と6人暮らし。行動派だった父は沿岸部をドライブ中に津波で命を落とした。 真郎さんは勤務先の会社が津波の影響で事業休止となり、家族で移り住んだ仮設住宅